2009/12/18 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、FOMCが事実上のゼロ金利政策を継続すると決定したものの、労働や住宅市場に対する景気認識を上方修正したほか、金融市場を巡る環境改善を発表するなど、前回会合に比べてタカ派的な内容が異例の金融緩和策からの出口に近づいていると捉えられ、米長期金利が上昇しドル買いが強まり、ドル円も90円台へと浮上した。その後もフィラデルフィア連銀指数が大幅に上昇したことで再び早期利上げへの期待感が加速し、一時90.385円まで上昇。引けにかけては、調整の動きもあり90円割れとなったが、89.989円で取引を終えた。

ユーロ円は、米格付け会社S&Pによるギリシャの格下げや、バルト諸国の格付け懸念の噂も聞かれたことによるユーロ売りに加えて、出口戦略への第一歩と捉えられたFOMC声明を背景としたドル買いの流れが継続すると、下値を拡大。さらには欧州各国の株式市場やNYダウ平均株価など、主要株式市場が金融セクターを中心に軒並み下落。一連の株安を受け、リスク回避志向が強まったことも重石となり、129.009円まで下落し取引を終えた。

さて本日のドル円だが、低金利の長期継続を再表明するなどFRBの利上げ開始はまだ当分先との見方が強いものの、景気判断は明らかに上向いており、今後堅調な景気指標が続いた場合は出口戦略の先にある利上げがみえてくることも考えられる。また、フィラデルフィア連銀指数-12月では、雇用指数が6.3と2008年2月以来となるプラスに転じたことも、労働市場の改善期待をサポートとなっており、好調なファンダメンタルズを背景に下値を切り上げる形で再度90円台を試す可能性もあるだろう。

一方のユーロ円だが、欧州金融機関に対する懸念が一段と高まる中、米連邦準備制度理事会(FRB)は量的緩和を来年1-3月期中に解除する計画を示した。こうした状況からみれば、ユーロを取り巻く環境は依然として厳しいと言えよう。しかし、ユーロ圏の小国にすぎないギリシャの赤字が問題になっているだけといった見方もでき、、先週のドバイショックのように急速に沈静化する可能性も否定できず、引き続き警戒は必要となろうが、バイアスの傾けすぎには注意したい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.30-91.00
ユーロ・円 128.50-131.00
ポンド・円 144.50-147.00

【今日の主な経済指標】
16:00(独) 11月生産者物価指数
18:00(ユーロ) 10月経常収支
18:00(独) 12月IFO業況指数
18:30(英) 11月マネーサプライ
19:00(ユーロ) 10月貿易収支
22:30(加) 10月卸売売上高

≪2009年12月17日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
12月フィラデルフィア地区連銀業況指数や11月景気先行指標総合指数などの米経済指標が
好結果となるなか、参加者の「ブル」スタンスに変わりはなかった。市場では好調な米経
済指標を受け、今まで積みあがっていた米ドル売りのポジションを年末までにリパトリす
るのではと言った声も聞こえており、年内は「米ドル買い・他通貨売り」の流れが継続す
る可能性も否定できない。


ポンド円は「ブル」
予想を下回った英小売売上高指数にポンド円が反落。一時145円を割り込む動きとなると、
買いが集中し「ブル」。今後のポンド円だが、英系金融機関に対するドバイショックの影
響懸念が急速に沈静化に向かったことで、英国財政難についても取り沙汰されなくなるな
ど、ポンドの下落リスクが軽減されているようにもみられる。しかし、元来変動の大きい
通貨である為、年末に向けしっかりリスク管理しておきたい。


豪ドル円は「ブル」
FOMC声明が緩やかな出口戦略に着手したと捉えられるなど全般的なドル買いが強まる中、
株安を受けたリスク回避の展開も重なって大幅に下落。参加者は逆張りスタンスに変わり
なく、80円を割れたこともあり、約90%が「ブル」を選択。しかしながら、第3四半期豪
GDPの下振れを受けて豪追加利上げ観測の後退もあり、クリスマス休暇を前に豪ドルのリ
パトリも考えられ、目先は調整が入りやすい局面といえ、更なる下値余地は警戒しておき
たい。


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