2010/9/16 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、民主党代表選で菅首相再選を受け、政府・日銀の介入警戒感が後退するとの思惑から円買いが強まったほか、FRBの追加金融緩和観測を背景にドル売り地合いが東京市場へと引き継がれ、上値の重い展開となる中で、日経平均が一時下げ幅を拡大するとリスク回避の流れから午前10時半前に82.874円まで下落した。しかし、同10時半すぎに政府・日銀が6年半ぶりとなる円売り・ドル買い介入を実施したことを受けて、一気に84円台へと急反発、野田財務相が緊急記者会見で為替市場での介入を認めたことも追い風となり上値模索の展開となって上値を拡大。また欧州勢参入後も政府・日銀が介入を続けていたため85.50円付近まで続伸した。NY時間に入りNY連銀製造業景気指数が市場予想平均を下回ったことが重しとなり一時85.10円まで反落する場面もあったが、「日銀は必要であればニューヨーク時間も円売り介入を行う意向」との一部報道が伝わったほか、米10年債利回りが上昇し日米金利差の拡大を意識したドル買いが引けにかけて断続的に入り一時85.769円まで上昇。前日比+2.614円の85.710円で取引を終えた。

ユーロ円は東京市場序盤、米追加緩和観測を背景に対ドルが堅調な値動きとなったことから、つられて対円も108.00円付近を強含みで推移する中、政府・日銀による円売り介入を受けて大幅上昇となり、109円台半ばへと急伸。その後も仙谷官房長官が介入に対して「少なくとも欧米に理解求める行動とっている」とコメントしたほか、財務省幹部による「介入は1回やって終わりというものではない」と継続的な介入を示唆する発言が伝わったことで、110.40円へと続伸した。その後も断続的に介入が行われているとの観測もあり堅調な値動きが続き、欧州時間でも日銀が10月会合で追加の金融緩和に踏み切るとの観測が広がると111円台を示現した。今回の為替介入についてユンカー・ユーログループ議長が「一方的な行動は為替市場の不均衡を是正する適切なやり方ではない」と懸念を示したものの、円売りに歯止めをかけることは出来ず、逆にNY市場でも円売り介入を実施したと報じられると引けにかけて高値圏でもみ合いが続き、前日比+3.527円の111.495円で取引を終えた。

本日の展開


本日のドル円だが、当初政府・日銀の介入規模は「数千億円超」との予測があったものの、一部報道では「1兆円台から3兆円台」と報じており、介入そのものはサプライズではないが威力を過小評価していた向きが多く、介入後の2円超の急騰は市場に心理的なインパクトを与えていると思われる。また、会見で野田財務相は「引き続き為替市場の動向を注意しながら、必要な時には介入も含めて断固たる措置をとる」と介入継続を示唆。本邦財務省幹部も「介入は一回で終わりというものではない」と発言しており、今後は85.00円以上の水準でも押し上げ介入が入る可能性も否定できない。また、日銀は「強力な金融緩和を推進する中、今後とも金融市場に潤沢な資金供給を行っていく」との総裁談話を発表。「日銀は介入資金を吸収せず」とも報じられており、介入で供給した資金を放置する非不胎化を行うことで、量的緩和的な効果を狙っており、ひとまず円買いの流れも一服とみるのが妥当だろうか。ただし、買い戻しが一巡し、為替介入に免疫がついた場合には再び円高といったケースは想定しておかなければならないだろう。テクニカル面からは、前日の上昇で25日移動平均となる84円ミドルや6月4日からの下落トレンドを形成するレジスタンスを上抜けたことで、下値の目途は一旦ついたと言えそうだが、上値には超えなければならないポイントが多く控えており、一過性の上昇では想定しづらい。目先は8月13日の高値86.370円や、一目均衡表の雲の下限86.50円付近の上値抵抗を明確に超える事ができるかに注目したい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 84.00-86.80
ユーロ・円 109.70-112.70
ポンド・円 131.00-135.00

【今日の主な経済指標】
16:15 CHF 四半期鉱工業生産
17:30 GBP 小売売上高指数
18:00 EUR 貿易収支
21:00 CHF スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
21:30 USD 卸売物価指数
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 四半期経常収支
22:00 USD 対米証券投資(短期債除く)
23:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数

≪2010年9月15日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」
日銀が電撃的な為替介入を実施したことで「ブル」が継続されているが、FRBの追加金融
緩和期待も広がっており、金利面からもドルが売られやすい局面である事や、9月NY州製
造業業況指数は1年超ぶりの低水準だった事など鑑みれば米ファンダメンタルは依然脆弱
であると考えられる。また、市場では単独介入の効果は持続しないと否定的な意見が多く、
本日も政府・日銀のドル買い・円売り介入が継続し、米経済指標や株価などファンダメン
タルを無視するような値動きが続くようであればドル相場の売り場提供とみて戻り売りを
検討したい。


ポンド円は「ブル」
前日比+4.755円上昇したことでリバウンド狙いの売りと、円売り介入期待の買いが拮抗
したが僅かに「ブル」が優勢となった。政府・日銀がドル買い・円売り介入に踏み切った
ことで目先は円を買いづらいムードとなり、対円で底堅い動きになるとみるものの、英失
業保険申請件数が前月比+2300件と予想の同-3,000件より悪い結果になるなどポンド自
体の買い材料は乏しいことから対ドルや対ユーロなどでの上昇余地は限定的となろうか。


豪ドル円は「ブル」
6年半ぶりの円売り介入や日本の追加金融緩和観測が広がると、円売りに拍車がかかり6/
21以来約3ヶ月ぶりとなる80円台を示現した。利益確定の売りや、オシレーター系の売り
に押される場面も見られたが良好なファンダメンタルズに加えて、下押し要因となってい
た円高にも一服感が出てきたことで参加者は「強気」だ。全般的に株価が堅調な値動きと
なっているほか、NY金先物も一時史上最高値を更新したことも資源国通貨である豪ドル
にとっては追い風となろう。また、米国債利回りの低下傾向を受けたドル売り意欲もあり、
対ドル・対円共に底堅い展開を予想することも出来る。


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