2010/9/15 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、東京市場序盤から日経平均が前日比マイナス圏で取引をスタートし、リスク回避の動きが強まると、ストップロスを巻き込んで83.25円付近へと下値を探る展開となった。その後は民主党代表選の結果を見極めたいとのムードが拡がりもみ合いが続いたが民主党代表選最後の演説で小沢一郎前幹事長による日銀法改正やインフレターゲット政策へ言及すると83.70円付近まで上伸した。しかし、民主党代表選が菅首相の勝利と伝わり、政府・日銀による積極的な円高対応策への期待感の後退を背景に円買いが活発化すると、83.10円付近へと15年ぶりの安値を更新した。欧州市場に入ると下げ渋る展開となり、市場関係者からは「83.00円にはノックアウトオプションが観測されている」との指摘もでていたことから、同水準に接近した局面ではオプションに絡んだ防戦買いが入り下値を支えた。NY勢が参加すると米小売売上高が事前予想を上回る強い結果となり発表直後はドル買いで反応したものの、前回数値が下方修正されたことを嫌気して上げ幅を縮小すると、その後は米10年物国債利回りは低下し、一時82.925円まで軟化した。引けにかけドル売りの流れが一巡すると83円を回復し83.096円で取引を終えた。

ユーロ円は、民主党代表選で菅首相優勢との見方が伝わったほか、英RICS住宅価格の大幅下振れを受けたポンドの急落につられたことに加え、日経平均の下げ幅拡大を背景としたリスク回避の流れも強まったことから、東京市場序盤に107.00円付近へと下落。その後、民主党代表選の結果待ちとなる中、ポジション調整の動きから一時107.70円付近へと持ち直す場面もみられたものの、菅首相の勝利を受けて為替介入への思惑が後退すると円買いが優勢となり、欧州市場序盤に107.05円付近へと売り込まれた。また欧州時間で発表された独・ユーロ圏の9月ZEW景況感調査が予想を下回る弱い結果となったことが嫌気され、一時106.762円まで下値を拡大する場面も見られた。しかし、NY勢が参加後は安く始まった米国株がプラス圏に浮上し、投資家がリスク回避姿勢を弱めるとショートカバーが散見し108円台まで反発、引けにかけても高値圏でもみ合いとなり107.096円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円は、民主党代表選で円売り介入や日銀法改正の意欲を示していた小沢氏が敗退したことで円高の流れを変えるきっかけを失い、ドル売り地合いが強まる可能性が一段と高まりそうだ。株式市場が下落すればリスク回避型の円買い、上昇すればリスク選好型のドル売りと、いずれのケースでもドル売りの口実とされる可能性があるだろう。また、今夜のNY連銀製造業景気指数や鉱工業生産を皮切りに週末にかけ生産者物価指数(木曜日)消費者物価指数(金曜日)ミシガン大学消費者信頼感指数(金曜日)など米国の重要経済指標の発表が続くため、結果によっては米景気二番底懸念が再浮上する可能性もある。テクニカル面でもチャート形状の高値・安値とも切り下げるパターンとなっており、緩やかな下落トレンドが継続している可能性もあり、高値圏では戻り売りスタンスを検討してみたい。

ユーロは、欧州委員会が公表したユーロ圏の2010年のGDP見通しでは+1.7%と従来の+0.9%から上方修正されているほか、バーゼル㈽の合意を受けて欧州の信用不安や金融システム不安が後退していることでユーロ自体の地合いは悪くないだろう。また、世界的な景気鈍化懸念がやや後退し、株高・リスク選好の流れとなっていることから、安全通貨のドルと円が売られやすい地合いと考えられ、対円・対ドル共に堅調な推移が予想される。特に対ドルのテクニカル面では心理的節目である1.3000ドル付近を上抜けした場合、上昇トレンド再開の可能性が高まりそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.00-84.50
ユーロ・円 105.70-108.70
ポンド・円 128.00-131.00

【今日の主な経済指標】

17:30 GBP 失業率
17:30 GBP 失業保険申請件数
18:00 EUR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 CAD 製造業出荷
21:30 USD 輸入物価指数
21:30 USD 輸出物価指数
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数
22:15 USD 鉱工業生産
22:15 USD 設備稼働率
06:00 NZD ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利

≪2010年9月14日クローズ時点≫

ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
民主党代表選が菅首相の勝利と伝わり、政府・日銀による積極的な円高対応策への期待感の
後退を背景に円買いが活発化すると15年ぶりの安値を更新する展開にバーゲン・ハント的な
買いが入り約93%の参加者が「強気」だ。菅首相の再任が決まったことを受けて、円売り介
入の実現性が低下するとの思惑が高まったことや、日銀の円高に対するハト派的な発言もあ
り、下値を拡大する展開に留意したい。ただし歴史的な安値圏であることもあり、現水準で
は割安感から投機的な買いも期待される。83円を挟んだ攻防に注目していきたい。


ポンド円は「ブル」
英8月RICS住宅価格指数が予想を大幅に下回ったことからポンドは売りが先行したものの、
英消費者物価指数が予想上回ったことを受けて「ブル」優勢となった。しかし、インフレ指
標は上振れしたものの、英国の景気・財政見通しは弱く、積極的なポンド買い材料は見当た
らないことから、現段階では積極的に買い進むことは困難か。


豪ドル円は「ブル」
民主党代表選で菅首相が勝利したことを受けた円買いもあり、77.50円付近まで下押しする
と参加者の押し目買いが散見し「ブル」。中国の経済指標上振れや原油・金相場の上昇傾向
を背景に豪ドルの地合いは底堅く、押し目ではキャリートレード勢の買い意欲も大きいと考
えられる。株式市場も全般的には堅調な地合いが続いており、リスク選好も緩やかな回復が
継続しそうだ。他通貨につれ安となった場合や、ポジション調整的な安値がでた場合は買い
場探してみたい。


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