「今夏の参院選では、民主党の苦戦と自民党の弱体化が予想される一方、みんなの党が躍進するだろう」と予想するのは経済ジャーナリストのX氏。みんなの党は、ロイター通信が5月に実施した個人投資家調査で1位になるなど、急速に支持率を高めている。

 「肝心の政策だが、自民党の小泉・竹中路線と同じ民間活力重視による経済成長路線。マニフェストでは、政府のリストラを全面に掲げ、国営事業の縮小と資産売却を打ち出している。資産売却では、JT株の政府保有分と道路会社で合計2兆5000億円。さらに郵便会社で5兆円、政策投資銀行で1兆3000億円の売却代金を見込んでいる。これだけ大量の株式となれば、大手証券の手を借りなければ売りさばけない

 また、ハローワークも民間に開放し、民間の職業紹介・訓練制度への助成を強化するという。「小さい政府」の考え方を一環させているのがわかる。

 「高速道路は民主党の無料化を批判。混雑時に高く、閑散時に安いメリハリのきいた料金体系を提案し、現実路線を強調している。ただ、子育て支援では、バラまき批判の強い民主党の子ども手当をさらに上回る2万~3万円の支給をぶち上げており、どこか人気取りの匂いもする」

 一方、存在感の薄いのが「たちあがれ日本」。

 「与謝野馨共同代表は財政再建主義者として知られる。このため、この党が躍進すれば、公共投資による景気刺激より、増税による財政再建を先行させると意識され、株価にはマイナスに作用する可能性がある。ちなみに、与謝野氏は日本原子力発電の出身。原発促進の立場から、東芝と東京電力が注目される」

 一方、あながち否定できないのが、民主党の健闘だという。

 「菅直人新首相の誕生で支持率が再び高まった。6月の子ども手当支給も人気回復に貢献しており、来年度の子ども手当増額を見越して子育て関連株が動意付きそうだ」






■X氏
大手証券会社を経て、フリーの経済ジャーナリストに。
幅広い人脈と圧倒的な情報網で、あらゆる経済・金融事情に精通する。