2009/12/11 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、ドバイ問題や欧州のソブリン・リスクがくすぶる中、昨日まで3日続落となっていたドバイ株式市場が、一転して回復(前日比+7%)すると、GLOBEXのNYダウ先物が持ち直し上げ幅を拡大する展開となるなど、リスク回避姿勢がやや緩和され円売りの動きが強まり、88.449円まで上昇。その後、米10月貿易収支は-329億USDと、予測と下回る赤字幅となり下落局面もあったが、失業保険申請件数は47.4万件と前回から幾分悪化したものの、3週連続で「50万件」を下回ったことが好感されたことでドル円をサポートし88.259円で引けた。

ユーロ円は序盤、ユーロ参加国や東欧など周辺国の格下げ懸念などで上値の重い展開となったが、利上げ観測の高まりを背景に豪ドルやNZドルが上昇したことにつられたほか、ユーロ圏のソブリンリスクがやや後退したことでショートカバーが強まると小幅上昇した。

一方ポンド円は、英中銀金融政策委員会で政策金利を0.50%に据え置き、2月に終了が予定されている資産買い入れプログラムの規模も現状を維持すると発表されたことの大きな影響はなく、ドバイの信用不安がやや後退したことを受けて、ポンド円も上昇となった。ユーロ円は130.044円、ポンド円は143.669円で取引を終えた。

オセアニア通貨は、RBNZ(NZ準備銀行)政策決定会合後の会見で、ボラードRBNZ総裁の利上げ示唆発言を受けて序盤からオセアニア通貨が強含む展開となり上昇した。豪11月雇用統計も新規雇用者数が+31200人と予想の+5000人を大幅に上回り、失業率も5.7%と予想の5.9%から低下がみられたことが好感された。また、ドバイの債務問題や欧州のクレジット懸念はくすぶっているものの、オセアニア金融市場への影響は限定的との判断から、豪ドル円、NZドル円共に上値を拡大し、豪ドル円80.950円、NZドル円64.326円で引けた。

さて本日のドル円だが、欧州やドバイ首長国の信用不安を背景とした逃避的円買いがドル円の上値を抑える状況が続くものの、急速な円高局面入りの可能性は低くなっている。米長期金利の低下にも一服感がみられたことや、本日発表が予定されている米11月小売売上高は事前予想は0.6%と、前回(1.4%)からその伸びこそ縮小するも、プラスを維持すると予想されている。また、歳末商戦の出足次第では更に上振れするポジティブサプライズの可能性もあるだろう。

ユーロ円はギリシャ国債の格付けを引き下げたことに続き、スタンダード&プアーズがスペインの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げることを発表したことを受け、引き続き欧州各国に対する信用不安が市場心理の悪化を招く可能性もあり、比較的安定通貨とされる円に対する資金シフトが促進される可能性もあり注意が必要となろう。また、トリシェECB総裁が「現在の政策金利水準は適切」とコメントしたことでECBの利上げに慎重な姿勢も失望を買っており、当面は下値を探る展開が続くかもしれない。

[本日の予想レンジ]
ドル ・円  86.80 - 89.30
ユーロ・円 127.80 - 130.80
ポンド・円 140.80 - 144.20

【本日の主な経済指標】

18:30(英) 生産者物価指数
22:30(米) 小売売上高
22:30(米) コア小売売上高
22:30(米) 輸出物価指数
22:30(米) 輸入物価指数
23:55(米) ミシガン大消費者信頼感指数
00:00(米) 企業在庫

≪2009年12月10日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
今回の失業保険申請件数の調査で新規の失業保険を申請した件数が「1000件以上減少」
とした州は20州にのぼった。前回の調査では、わずか1州だけだっただけに好結果と言
えよう。レイオフ(一時解雇者)が一旦の落ち着きを見せている事がその背景にあり、
労働市場改善とまではいかなくとも、明るい兆しが見え始めていると言える。今回の結
果は12月の米雇用統計にとっても明るい材料と言え、参加者の「強気」スタンスは続き
そうだ。


ポンド円は「ブル」
ユンカ−・ユーログループ議長が「ギリシャは”国の破綻”には直面していない」との声明
を発した事で、ギリシャに対する懸念視が幾分後退したことや、英中銀金融政策委員会
を無難にこなしたことで参加者は「ブル」を選択。しかし、ドバイや欧州の信用不安な
ど、ポンドにとって外部環境は厳しいといえよう。また、英国の財政悪化懸念や低金利
長期化観測が際立っており、ポンド自体の地合いも引き続き弱いと言えよう。


豪ドル円は「ブル」
豪11月雇用統計が予想を大幅に上回ったことを受け80%以上が「ブル」を選択した。
豪州経済は予想以上に堅調で来年2月の追加利上げ期待も一段と高まっており、キャリ
ートレードによる豪ドル買いが予想される。現在通貨高を容認しているのは豪ドルのみ。
また、利上げサイクルにあるのも豪ドルのみといった状況では「自国通貨高を牽制+金
利据え置きを示唆」しているユーロや円に対しては上昇しやすい状況にあるかもしれな
い。


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