2010/8/31 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は東京時間の早朝に日銀が臨時の金融政策決定会合を開催、白川日銀総裁が会見を行うとの発表を受けて、円高対策に対する期待感から上昇して始まった。更に、先週末の米国株高の影響もあり、日経平均株価が前日比200円を超える上昇に伴い、リスク選好度が強まったことでドル円は85.905円まで上昇した。期待の高まった臨時会合では、政策金利である無担保コールレートを現行の0.10%で据え置くことを決定。新型オペの資金供給額を20兆円から30兆円への引き上げや、うち10兆円の資金供給期間を6ヶ月にすることなど決定した。内容としてはポジティブサプライズは無く、ほぼ市場の予想通りの内容であったことから、材料出尽くし感から流れは一転し値を崩した。その後は白川総裁の会見待ちとなったことで一旦下げ渋りを見せたが、会見も目新しい内容ではなかったため下げ幅を拡大、下向きの流れは欧州時間も引き継ぐ格好となった。また、米国時間に発表された米個人消費支出は市場予想をわずかに上回る結果(予想:0.3%、結果:0.4%)となったが、影響は限定的となり安値と同水準の84.561円で取引を終えた。

ユーロ円は先週末の米国株高を受けたリスク志向の高まりから上値追いとなり109.556円まで上昇した。その後、注目されていた日銀臨時会合の結果が発表されたものの、政策金利の引き下げや、長期国債の買い切り増額といった積極策が出るのでは?との市場の期待とは裏腹に、想定内の内容となったため失望売りが広がった。その後、欧州時間に発表されたユーロ圏消費者信頼感が予想をわずかに上回る結果となったが(予想:-12、結果:-11)流れを変えるには至らず、107.095円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、日銀による円高対策が肩透かしの内容となっため、どこまで円高が進行するか注目される。また、米国時間にはケース・シラー住宅価格指数・シカゴ購買部協会景気指数等、注目度の高い経済指標が複数発表予定のため結果次第では値が大きく振れる可能性もある。特に先週発表された米住宅指標は市場予想を大幅に下回り、米景気先行き懸念を強める結果となったことから、ケース・シラーには警戒感が強まりそうだ。また、昨日は先週金曜日の上昇を帳消しする下落となり、流れは下向きとなっているため、米国株安を受けてアジア株が軟調に推移した場合、リスク回避の動きから8月24日直近安値83.558円を試す展開も想定しておきたい。

ユーロ円はリスク許容度の低下に伴い軟調な展開が強いられている。また、本日はユーロ圏消費者物価指数の他、ユーロの牽引役であるドイツの失業率も発表される。財政再建中の南欧諸国は緊縮財政に伴い景気鈍化が当初の予想以上に深刻となっているが、ドイツ経済は輸出産業を軸として安定した成長を続けている。失業率が市場予想を上回る好結果となれば下値を支える要因となるかもしれない。テクニカルでは8月24日安値105.424円から8月30日高値109.556円までの上昇に対し、半値押しを既に達成しているため、61.8%となる107円丁度近辺で踏み止まるかどうかがポイントとなりそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.50- 85.40
ユーロ・円 106.80-107.80
ポンド・円 128.80-132.70

【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 住宅建設許可件数[前月比]
08:01 GBP GFK消費者信頼感調査
08:50 JPY 大型小売店(既存店)販売額[前年同月比]
08:50 JPY 小売業販売額[前年同月比]
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比]
10:30 AUD 小売売上高[前月比]
10:30 AUD 経常収支
10:30 AUD 住宅建設許可件数 [前月比]
10:30 JPY 毎月勤労統計調査-現金給与総額[前年同月比]
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比]
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比]
16:55 DEM 失業者数[前月比]
16:55 DEM 失業率
17:30 GBP 消費者信用残高
17:30 GBP マネーサプライM4確定値[前月比]
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比]
18:00 EUR 失業率
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
21:00 ZAR 貿易収支
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比]
21:30 CAD 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率]
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
23:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
03:00 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

≪2010年8月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「べア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
一時は86円近くまで上昇したものの、再度84円台半ばまで下落した事で割安感が強ま
り「ブル」継続となった。菅首相の9月10日の閣僚会議で雇用や規制緩和などを柱とし
た経済対策の詳細を決めるとの発言もブル要因となっている模様。しかし閣議は日程的
にはまだ先の話になるため、目先は下方向への警戒が強まっており、米経済指標次第で
は83円を割れる局面も想定しておきたい。


ユーロ円は「ブル」
価格自体は下落しているものの、ユーロ圏消費者信頼感が予想を上回る結果となったこ
とを好感し「ブル」継続となっている。先週から米経済指標の悪化が目立つ格好となっ
ているが、ユーロドルの価格が弱含んでいることから、リスク回避の動きが強まった場
合にはドル以上にユーロが売られやすい傾向が表れている。そのため、現在は市場のリ
スク許容度によって値が振れる展開が続いていると考えられ、主要国の株価動向には注
意が必要となりそうだ。


豪ドル円は「ブル」
クロス円が全般的に弱基調の中、下落はしているものの下値を徐々に切り上げる基調の
強さから「ブル」継続となった。陰線引けとなっているが、金曜日の始値よりも高い値
位置を推移しているのは、反発期待の表れだろうか。また、主要各国が金融緩和に向か
う中、絶対的な金利差から豪ドルの強さは衰えていない。現在はリスク許容度の変化次
第での相場変動が続いているが、リスク許容度が回復した場合、上値を切り上げる可能
性も秘めている。


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