2010/8/25 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、東京市場序盤、円高進行による輸出企業の業績悪化懸念から日経平均が1年3ヶ月ぶりに9,000円を割り込むとリスク回避の円買いが優勢となり、85.00円を割れ下値を探る展開となった。その後も本邦当局者からトーンを強めた円高けん制発言が聞かれなかったこともあり、84.85円付近へと下値をやや拡大した。欧州勢参入後もGLOBEXのNYダウ先物が下げ幅を拡大したほか、欧州株も下落して始まるなどリスク回避の円買いが優勢となる中、17時、21時台の2回にわたり30〜50銭ほど急速に下げる局面があり84円割れを示現した。NY市場に移っても下落は止まらず、7月の米中古住宅販売件数は383万件と、市場予想の465万件を大きく下回り、販売件数は1999年の統計開始以降で最低水準となった。発表後は質への逃避で米国債が買われ、10年債利回りは2.47%台まで低下した。10年債利回りの2.50%割れは昨年3月以来となり、米金利低下に飛びつく形で一時83.588円まで売られた。引けにかけ急ピッチで下げたこともあり利益確定の買い戻しが入ったことや、日銀が臨時会合を開催する可能性があると報じられたこともあり、 84.066円まで回復し取引を終えた。

ユーロ円は東京市場序盤、株安連鎖を背景にリスク回避ムードが高まったことや、円高対策に対する期待感が剥落したことが引続き重石となる中、円買いが進み年初来安値の107.317円を割り込むと107.20円付近まで下落し、9年ぶりの安値を更新した。ユーロ売り一巡後107.55円付近へと小幅に反発する場面もみられたものの、欧州勢参入後は GLOBEXのNYダウ先物の下げ幅拡大に加え、欧州株も下落して始まったことからリスク回避の動きが強まり、野田財務相の会見が新鮮味に乏しかったことを受けて、政府・日銀の為替介入期待の後退に伴う円買いが優勢になったこともあり、106.00円付近まで下げ幅を拡大した。その後も欧米株価の下落を受け投資家がリスク回避姿勢を強まると円買いが更に加速、目先のストップロスを巻き込んで、一時2001年7月以来の安値となる105.424円まで下げ足を速めた。ただ、引けにかけては日銀が追加金融緩和策を検討との報道を受け、円買いにやや慎重な雰囲気が広がったことが下値を支えし106.460円で取引を終えた。

本日の展開


さて本日のドル円だが、1995年6月以来となる83.60 円レベルまで下落してたことで、一部報道では日銀が追加緩和を検討と報じられている。また、財務省が投機的な動きで円高が進めば、単独で円売り介入をする可能性も否定できず、追加金融緩和観測や為替介入を巡る思惑に神経質な地合いが予測されよう。しかし、野田財務相の会見を聞く限りは「介入についてはノーコメント」また、施策についても「注視する」とし、無策であることが露呈されたことで市場は大きな失望感を受けており、本日も具体策が発表されない場合は再度円独歩高の展開も想定しておきたい。テクニカル的に見ても5日、25日、75日の移動平均はいずれもマイナスに傾いており、下落トレンドと確認することができ、心理的節目83.00円を割れる展開となれば最安値である79.92円も徐々に意識されてきそうだ。

ユーロ円は、先週のウェーバー独連銀総裁の発言が引き続き意識されており、ECBの出口戦略は来年第1四半期以降に先送りされるとの見方が固まりつつある。また、欧州 PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の信用不安や格下げ懸念に加え、株安連鎖や原油安を背景としたリスク回避ムードもあり、安全通貨のドル・円にシフトする動きが強まる可能性が高く、対ドル、対円共に弱気のバイアスがかかりそうだ。特に対円は、5月中旬から続いているレンジの下限107円も下回っていることからも、テクニカル要因の悪化を背景に下値拡大の動きが強まりそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.50-85.50
ユーロ・円 105.30-108.00
ポンド・円 128.10-131.90

【今日の主な経済指標】

17:00 DEM IFO企業景況感指数
18:30 ZAR 消費者物価指数(CPI)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 耐久財受注
23:00 USD 新築住宅販売件数
23:00 USD 住宅価格指数

≪2010年8月23日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
15年ぶりの安値を更新したことでバーゲンハント的な買いが入り「ブル」が圧倒した。
本日も根強い米景気の先行き不透明感を背景に上値の重い展開となりそうだが、市場
参加者のリバウンド狙いの買いや、ショートカバーも残っており、ショートの深追い
には注意が必要だろう。一部報道では、日銀による追加緩和策や財務省による単独介
入等の可能性が論じられており、目先は今回の円高局面を受けた本邦当局の対応を見
極めたい。


ポンド円は「ブル」
ウィール英中銀委員が英タイムズ紙で「英国景気は二番底の現実的なリスクがある」
と述べたことを受けてポンド売りが優勢となり、130円を割れる展開に割安感から
「ブル」が多数となった。前日は大幅に急落したこともあってリバウンド狙いの買い
に妙味もあるが、英国の追加金融緩和観測が広がっており、金利動向面でも売り圧力
が一段と高まる可能性は高いだろう。また、株安連鎖懸念を背景に高リスク通貨を敬
遠する動きが広がっている上、政府・日銀の円高対策に対する期待感も剥落しており、
失望感から更に円高が進行することも考えられよう。


豪ドル円は「ブル」
日経平均が9,000円台割れで終了したほか、欧州株やGLOBEXのNYダウ先物も軟調
に推移するなどリスク回避ムードが強まり一時73円台まで下げ幅を拡大すると押し目
買いが散見し「ブル」が優勢。世界的な成長鈍化懸念を背景とした株安連鎖・リスク
回避の流れの強まりから、目先は安全通貨買いが一段と進行し、本日も円独歩高とな
る可能性も否定できない。


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