2009/12/07 EMCOM証券「みんなのFX」

週末金曜日の為替相場は、東京市場では菅直人副総理による円安進行に対する期待の発言からドル買い・円売りの流れが見られたものの米雇用統計を前に様子見ムードが広がり、クロス円全般で方向感の定まらない展開となった。

その後、日本時間22:30に発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比1万1000人減と市場予想平均の12万5000人減に対し大幅に改善した。また、失業率も10.0%と10月の10.2%から低下した内容であった。この強い雇用統計の結果を受け、ドル円は88.43円付近から一気に89.33円まで上昇。その他クロス円全般で上昇する形となり、ユーロ円は134.30円、ポンド円は148.50円付近まで上昇した。

その後も米国の労働市場が改善したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの可能性についての期待感が台頭したため、ドル買いの勢いは衰えず、90.769円まで上昇、90.487円と円安水準で取引を終えた。
ユーロ円、ポンド円ともドル円の上昇が支えとなり上値を追う展開が続き、ユーロ円は134.559円まで上昇し134.384円で引けた。ポンド円は149.094円まで上昇し、148.953円で取引を終えている。


今週の展望


米国で最も懸念されていた雇用情勢に明るい兆しが見え始めている。雇用情勢と共に、個人消費の改善が見られる状況となれば、一段のドル買いの展開が予想されそうだ。11日には米小売売上高の発表が控えており市場予想よりポジティブな内容となれば92円を伺う展開となろうか。
一方で、リスク回避の流れから急激な円高を招く結果となったドバイ債務関連の動きにも十分な注意が必要であろう。さらに、湾岸協力会議(GCC)首脳会合を控えクウェート議会が湾岸統一通貨構想をめぐる投票を行う予定となっている。基軸通貨としてのドル体制に疑問符が投げかけられる状況となれば再び強いドル売りに転じる可能性も否定できず、注視したい。

また、再び149円台を回復した英ポンドであるが、英銀のドバイ関連懸念が根強く残る状況となれば上値を抑える状況となりそうだ。英国のGDP成長率の悲観的な見通し等、足元の状況に大きな改善が見られているわけではなく、ポンドを取り巻く環境は決して楽観視できない。10日に英国政策金利の発表があるが、発表後の要人発言等には要注意か。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円  85.80-92.30
ユーロ・円 128.90-135.70
ポンド・円 141.00-153.20

【今週の主な経済指標】

12/7
08:50(日) 外貨準備高
17:15(ス) 実質小売売上高
20:00(独) 製造業新規受注
22:30(加) 住宅建設許可件数
05:00(米) 消費者信用残高

12/8
08:50(日) 経常収支
08:50(日) 貿易収支
08:50(日) マネーストックM2
09:01(英) 英小売連合(BRC)小売売上高調査
09:01(英) 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
09:30(豪) NAB企業景況感指数
09:30(豪) 経常収支
14:00(日) 景気動向指数CI一致
14:00(日) 景気動向指数CI先行
14:00(日) 景気ウォッチャー調査現状
14:00(日) 景気ウォッチャー調査先行
16:45(仏) 財政収支
18:30(英) 製造業生産
18:30(英) 鉱工業生産
20:00(独) 鉱工業生産
22:15(加) 住宅着工件数
23:00(加) 政策金利発表

12/9
08:50(日) GDP(前期比)
08:50(日) GDP(前年比)
09:30(豪) 貿易収支
15:45(ス) 失業率
18:30(英) 貿易収支
00:00(米) 卸売売上高
05:00(新) 政策金利発表

12/10
08:50(日) 機械受注
08:50(日) 企業物価指数
09:30(豪) 就業者数(増減)
09:30(豪) 失業率
17:30(ス) 政策金利発表
21:00(英) 政策金利発表
22:30(加) 貿易収支
22:30(米) 貿易収支
22:30(米) 新規失業保険申請件数
04:00(米) 財政収支

12/11日
18:30(英) 生産者物価指数
22:30(米) 小売売上高
22:30(米) コア小売売上高
22:30(米) 輸出物価指数
22:30(米) 輸入物価指数
23:55(米) ミシガン大消費者信頼感指数
00:00(米) 企業在庫

≪2009年12月4日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米国労働市況に改善の兆しが見え、市場では景気は予想以上のペースで回復する可能性も
示唆されつつある。参加者にもドル買いの安心感が芽生え「ブル」を選択している。しか
し、依然として下値リスクは拭えず、個人消費の動向も伺いつつ、統一通貨構想をめぐる
投票に注目したい。


ユーロ円は「ベア」
雇用統計の結果を受け、クロス円全般が押し上げられたことで134円台を回復したユーロ
円であるが、参加者は「ベア」を選択している。確かに、トリシェ総裁による出口戦略に
ついての発言から、早期利下げ観測が後退しており、下値リスクに対する警戒感が強まっ
ている状況であろう。今週はユーロ圏の主要な経済指標の発表が少なく判断に迷う状況が
続くか。要人発言等を注意深く追って行きたい。


ポンド円は「ブル」
先週はブル・ベアが入れ替わる状況が見られたポンドであるが、昨日は辛うじて「ブル」
となっている。但し、英国景気先行きに対する不透明感が残る中、一時149円台を回復し
たことで参加者の中では早くも高値警戒感が台頭しているようだ。今週は政策金利の動向
を含め、英国の先行きについて再度判断が求められる週となりそうだ。


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