2010/8/11 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は序盤、今夜に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることが意識され、85.700円から86.000円程のレンジ内取引となったが、ロンドン市場入り後は「FOMCで金融政策が大幅に変更される可能性は低い」との憶測や最近のドル安に対するポジション調整が相場を主導し、高値86.232円まで上昇した。NY時間に入ると、NYダウが軟調な推移となったことから円買いに振れ、その後FOMCで「住宅ローン資産担保証券(MBS)や政府機関債などの償還資金を米国債に再投資」と、市場で最も注目されていた再投資について具体的な緩和策が出たことからドル売りが勢いづき一気に下落、安値85.171円をつけ、引けにかけてはやや戻し、終値は85.433円となった。

ユーロ円は113.645円で取引が始まったが、日経平均株価が軟調な動きとなったことやアジア株が下げ幅を広げたこと、香港ハンセン指数や上海総合指数が1%超の下げとなったことを背景にリスク回避の円買いとなり、112.700円付近まで下落した。欧州時間に入ると、米FOMCを前に様子見ムードが健在化し一時動意を失ったが、その後の欧州株の下落やFOMCの結果を見極めたいとの見方から、リスクポジション圧縮する動きが加速し112.290円まで下落、FOMC発表直後は上下に大きく値が振れたものの影響も限定的となり、112.573円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、FOMCは鮮明となりつつある景気減速に対する支援策として「量的緩和水準を維持する」との方針を決定、期待通りに緩和策を打ち出したことで債権利回りは10年債で一時2.74%に、2年債は一時0.51%台まで低下するなど過去最低となっている。また、オバマ米大統領は輸出競争力を高めるためにドル安を容認するとの見方が強まっており、金融緩和策を可能な限り長期化し、ドル安で輸出倍増をもくろむという組み合わせの下では、ドルは一段と下落する可能性が高いとみておくのが賢明だろうか。目先は85円台をキープできるかどうかがポイントとなりそうだが、割れた場合には昨年11月23日に記録した84.810円が射程圏内に入り、ストップロスやオプションのトリガーを狙った売りが入れば83円台を想定しておく必要もありそうだ。

一方ポンド円は、昨日発表されたRICS住宅価格指数が市場予想を大きく下回ったことから下向きの流れとなっている。英貿易収支は前月から赤字幅を縮小したが、流れを変えるには至っていない。本日は英四半期インフレレポートが注目されているが、悲観的な経済見通しを反映した内容になるとの見方もあり、レポートがハト派的な内容となった場合、ポンド売りが加速する可能性を秘めている。下値試しとなった場合、7月22日安値130.838円から8月3日高値137.778円までの上昇に対して半値押しとなる134.308円、下抜けた場合は61.8%押しとなる133.49円近辺が意識される水準となりそうだ。

[本日予想レンジ]
ドル ・円 84.000- 87.000
ユーロ・円 110.500-114.500
ポンド・円 133.500-137.500

【今日の主な経済指標】

14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解)
17:30 GBP 失業保険申請件数
17:30 GBP 失業率
18:30 GBP 英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 USD 貿易収支
03:00 USD 月次財政収支

≪2010年8月10日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
ネガティブなFOMCの内容を受けた安値を狙い「ブル」が継続している。
以前から利上げを主張するホーニグ・カンザスシティ連銀総裁は「長期低金利維持の確約
はFRBの手を縛る」と述べており、またしても反対票を投じた。また現在保有する証券の
水準維持にも反対しておりFOMCも一枚岩ではないようだ。しかしFOMCでは償還資金を
長期国債に再投資することが示されたことで、早期利上げ期待は大幅に後退しており消費
や雇用に好転の兆し見えるまでは円高・ドル安の地合が継続しそうだ。


ポンド円は「ブル」
値動きは終始軟調であったが短期の逆張りによってポジションは「ブル」。
発表された6月英商品貿易収支は、貿易赤字が7.4億ポンドに縮小となり、市場予想の7.8
億ポンドを下回る結果となったものの、本日発表予定のインフレ報告に対する警戒を解く
動きは見られない。昨日に引き続き、欧米の景気鈍化に起因した成長率見通しとインフレ
に対する悲観論は強く意識されており、急なリスクオフの展開に警戒が必要だ。


豪ドル円は「ブル」
節目の78円を割れる展開に絶好の押し目とみて強気の「ブル」だ。
しかし主要貿易国である中国は、輸入や不動産価格の伸びが鈍化を示しており、中国の経
済成長は抑制されるとの見通しも出ている。また豪NAB企業景況感も低下(前回:8、結果
:5)しており市場心理は落ち込み気味となっていると考えられることから、さらに下値を
模索する展開も想定しておきたい。


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