2010/8/5 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、前日に発表された米経済指標が軒並み予想を下回り、米景気の鈍化懸念が拡がるなか、日経平均が前日比-180円超へと下げ幅を拡大したことに加え、輸出筋の売り観測にも後押しされ一時85.40円付近まで下落した。その後、米CNBCが「FRBが量的緩和や追加的金融緩和を来週のFOMCで決断する可能性は小さい」と報じたことから下落も一服したが、東京市場終盤には日経平均が前日比-200円超へと下げ幅を拡大したほか、 NYダウ先物も軟調に推移すると、85.35円付近へと下値を探る展開となった。欧州時間は米国債利回り低下を背景にドルを圧迫したものの、野田財務相が円高について「為替の過度の変動や無秩序な動きは経済の安定に望ましくない」「足元の動きはやや一方的と思う」とコメントしたことがドルを下支えした。NY時間に入ると米国の7月ISM非製造業景況指数は54.3と、市場の事前予想(53.0)を上回り、好悪分岐点の「50」を上回った。また、ADP雇用統計でもサービス業が雇用の拡大を示しており、双方が同セクターの雇用改善を示したことで一時86.379円まで大幅上昇。引けにかけても高値圏を維持し、東京・欧州市場で下落した分を反発、86.270円で取引を終えた。

ユーロ円は東京市場序盤、米追加緩和策の導入期待にサポートされて小じっかりで推移したものの、日経平均の下落を背景にリスク回避の円買いが先行すると、113.00円付近へと軟調に推移した。その後、豪住宅関連指標の好結果を受けて反発したことから値を戻したが、ドル円が下げ幅を拡げると、つられて112.70円付近へと下値を切り下げる展開となった。欧州勢参加後は、7月ユーロ圏サービス部門PMIが予想を下回ったことで売りを誘う場面も見られたものの、米国時間には、ADP雇用リポートやISM非製造業指数が予想よりも強い内容だったことを受けてダウが上昇。リスク許容度の低下に歯止めがかかった事が支えとなり113.513円まで回復し取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円は、明日の米雇用統計を見据え神経質な展開となろうか。前日は米7月ADP全国雇用者数や7月米ISM非製造業景況指数が市場予想より強い内容となったことでドル買いが進行したが、低調な製造業新規受注や弱い住宅関連指標などから、雇用統計を前に思い切ったポジションが取りづらい状況は継続しているものと思われる。また、米2年債利回りが過去最低水準となっていることや、昨年11月23日に記録した84.810円が射程圏内に入っており、ストップロスやオプションのトリガーを狙った売り仕掛けが見られる場面もあるかもしれない。加えて、野田財務相は「円相場の動きはやや一方に偏っている」と発言したものの、現水準では為替介入は差し迫っていないとの見方が大勢となっていることを鑑みると、ドル売りにややバイアスがかかる状況が継続しそうだ。

一方ユーロは、ECBが本日定例理事会と記者会見を開く予定となっている。定例理事会では政策金利を1.00%に据え置くことが確実視されているものの、最近の堅調なユーロ圏の経済指標を受けて景気二番底懸念が後退したことや、欧州ソブリンリスクの沈静化などからトリシェECB総裁の会見で景気の先行きに楽観的な見方を示す可能性もある。また、対ドルに関しては米景気鈍化懸念から米2年債利回りが過去最低を更新し、米10年債利回りも3%台を割り込む展開が続いているのに対し、欧州の信用不安は下火となっていることから、徐々に上値を拡大する展開が考えられる。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 84.70-87.00
ユーロ・円 112.00-115.50
ポンド・円 135.50-138.70

【今日の主な経済指標】
19:00 DEM 製造業新規受注
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:30 CAD 住宅建設許可件数
21:30 USD 新規失業保険申請件数

≪2010年8月4日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
依然として安値圏で推移していることや、ADPやISM非製造業指数がいずれも市場予想
よりも強い内容となったため、約90%の参加者が「ブル」スタンスだ。しかし、前日の
上昇は今までのドル売りのペースが速かったため、調整に過ぎないと考えることもでき、
米金利低下を背景とした米景気二番底懸念から深追いは避けたい。6日発表の米雇用統
計が強い数字を示すまでは、ドル買いには慎重なスタンスで臨みたい。


ポンド円は「ベア」
英中銀で副総裁を務めたギーブ氏らが、「インフレ抑制のために英中銀が市場の予想よ
り早く利上げに踏み切る可能性がある」との見解を示したことで利上げ期待の買いと、
高値警戒感から売りが拮抗したが僅かに「ベア」優勢となった。英景気指標はこのとこ
ろ堅調な結果を示すものが多く、米国の景気下振れ懸念や債券利回り低下にサポートさ
れ、対ドルでは底堅い展開となることも予想される。また、対円でも一目均衡表の分厚
い雲上限136.20円付近に下値を支えられる動きとなろうか。


豪ドル円は「ブル」
東京市場序盤に発表された豪貿易収支が+35.39億豪ドルと予想の+18.00億豪ドルを大
幅に上回り過去最高の黒字幅を記録したほか、豪第2四半期住宅価格指数も前期比+3.1
%、前年同期比+18.4%とそれぞれ予想から上振れしたことが好感され「ブル」。参加
者は日米の低金利長期化観測を背景とした高金利通貨志向が強いものの、株安や米景気
懸念は豪ドルにとって常に悪材料となり得るため、センチメントの急変にはしっかり対
応したい。


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