2009/12/01 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、29日の鳩山首相による急激な円高や株安への対策を09年度第2次補正予算案で盛り込むよう指示したことがドル買いを誘い、日本時間早朝に87.035円まで上昇。しかし、藤井財務相は為替介入に否定的な見方を示したとの報道が伝わると、徐々に下落基調となった。また、ドバイ政府系持ち株会社系列の不動産開発会社がナスダック・ドバイに上場している同社のイスラム債の売買停止を要請したとの報道が伝わると更に円高基調に。ドル円は一時85.861円まで下落した。ユーロ円もドル円に連れる形で一時130.818円まで上昇したものの、イスラム債の売買停止要請の報道を受けるとリスク回避の流れが再び強まり、129円台まで下落する展開となった。

その後、「菅直人副総理が円高への歯止め、補正予算の規模は想定より積極的に対応すること、日銀とできるだけ協調していくことの3点の方向性を了承した」との報道が伝わると一時ドルの買い戻しで反応し、ドル円は86円台中盤から後半で推移した。しかし、NY時間に入ると「月末のロンドン・フィキシング(London Fixing)でドル円の売りが出た公算が大きい」との報道から再びドル売りの流れとなり、ドル円は86.05円付近まで下落。また、NYダウが下落に転じたことからユーロ売りを誘う状況となり、ユーロ円は一時128.966円まで下落した。その後もクロス円全般は上値の重い展開を強いられ、ドル円は86.306円、ユーロ円は129.521円で取引を終えた。

急激に進む円高に対して本邦政府は円高けん制の発言を強めつつあるものの、市場に大きなインパクトを与えるには至っていない模様である。本日も政府関係者からの発言が飛び交うものと思われるが、政府の具体的な対応が目に見える状況となるまでは、円高基調が継続するものと考えられる。

しかし、本邦の動向もさることながら、市場の関心は専らドバイを中心とした中東の信用不安、そして欧州金融機関への影響であろう。昨日はNYダウの上昇や原油・金等のコモディティ価格の上昇が下支えとなったものの、積極的なユーロの買い戻しに転じたとまでは評価できず、リスク回避の状況は根強いと考えられる。本日はユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)や失業率の発表があるものの、ポジティブな内容であっても上値の重い展開が強いられる可能性は視野に入れておきたい。その他、イベントとしては日本時間12:30に発表予定の豪準備銀行(中央銀行)の政策金利発表がある。
市場では0.25%利上げの3.75%を予想しているものの、新たな金融危機が囁かれている状況下、豪準備銀行の動向には注意を払いたい。

[本日の予想レンジ]
ドル ・円  84.50-87.80
ユーロ・円 126.50-132.00
ポンド・円 138.10-144.00

【本日の主な経済指標】
09:30 (豪) 住宅建設許可件数 [前月比]
12:30 (豪) 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
15:45 (ス) 四半期国内総生産(GDP)[前期比]
16:00 (英) ネーションワイド住宅価格[前月比]
17:30 (ス) SVME購買部協会景気指数
17:55 (独) 失業者数[前月比]
17:55 (独) 失業率
18:00 (欧) 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
18:30 (英) 製造業購買担当者景気指数(PMI)
19:00 (欧) 失業率
00:00 (米) ISM製造業景況指数
00:00 (米) 住宅販売保留指数[前月比]
00:00 (米) 建設支出[前月比]

さて、マーケット参加者のポジションは......

≪2009年11月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
ドル安継続を受けて参加者は「ブル」を選択。一時は円高に対するけん制発言からドル買い
が見られたものの、上値の重い展開が続いている。政府・日銀の足並みが乱れも指摘され
始めており、円高に対する具体的な対応がとられるまでは円高が続く可能性が高く、下値
には十分に警戒したい。


ユーロ円は「ブル」
ユーロ円が引き続き安値圏にあることから参加者は「ブル」を選択。しかし、株価の動向や
コモディティ価格の推移に比して、129円台とユーロ円の戻りが芳しくない。ドバイショッ
クが欧州金融機関へ与える影響が不透明なため、同報道に対して一喜一憂する状況は否めず、
いつも以上に慎重な判断が求められそうだ。


ポンド円は「ブル」
参加者は逆張りスタンスでの「ブル」を選択。しかし、ドバイ報道に関連して英国金融不安
が募る中、足元の景況感もGDP下方修正の示唆により、非常に厳しい状況が続いている。
二番底から英ポンドが再び上昇基調に転じる可能性について市場では非常に懐疑的な見方が
強まっており、ポンド売りに強いバイアスが掛かる可能性は念頭に入れておきたい。


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