中長期的に見れば、絶好の仕込み場?



 とはいえ、リーマン・ショックの直後は、さすがに影響を免れることはできず、ブラジルの代表的な株価指数であるボベスパ指数は、大きく下落している。しかし、’08年末からは、早くも回復基調になり、’09年末には、以前の水準にまで回復したのだ。

 「’09年のボベスパ指数は、80%も上昇しましたが、これはリーマン・ショック後のリバウンドという面が大きい。今後も、このような一本調子の上昇が続くことは、まず考えられません」



 実際、今年に入ってからボベスパ指数は10%程度の下落を見せ、その後足踏み状態になっている。

 ただし、ルーラ政権の内需刺激策、そして、W杯、五輪と続くイベントによって、今後も活発な消費が予想される。

 また、現在の貧困層が、今後の経済成長に伴い、中間層に育っていけば、ボベスパ市場への投資も増えることとなる。「いま、ブラジルの2億近い人口に対して、証券口座は50万口座しかありません。サンパウロ証券取引所はこれを500万口座にする、という計画を発表しています」

 中国の市場でも見られたように、需給面では、今後急増するであろう中間層による需要が、中長期的に証券市場を下支えしそうだ。

「その点では、中長期的な投資であれば、ブラジルは投資対象として非常に魅力的。指数が足踏みしているいまの時期こそ、絶好の投資チャンスかもしれません」




【今回お話を聞いた3人の先生】
■二本章 氏
ブラジルの個別株を日本国内で唯一買うことのできる「ニュース証券」の調査機関・ニュースアセットマネジメント社長。
ブラジル、ロシア、ベトナム、タイ、ドバイなど、新興国市場の専門家。


■永石修一 氏
日本で唯一の「ラテンアメリカがわかる公認会計士」。
中南米の経済、投資事情について触れたブログ「ラテンって何やねん!?」
http://southamerica.dgblog.dreamgate.gr.jp


■篠田尚子 氏
リッパー・ジャパンのファンドアナリスト。
国内銀行で個人向け資産運用相談業務などを経験。豊富なデータを分析し、個人から機関投資家まで、役立つファンド分析を提供している。