2010/8/2 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は、東京市場に発表された日本の6月失業率が5.3%、日本の6月鉱工業生産指数が前月比-1.5%と共に予想を下回ったことから円売り優勢となり、一時86.80円付近へと上昇した。しかし、日経平均が下げ幅を拡大したほか、民主デフレ脱却議連事務局の「円高対応、市場介入ではなく金融緩和で適切な水準に収めるべき」との見解が円売り介入に消極的と捉えられると反落し、その後も米景気先行き不透明感を背景としたドル売りが根強く下げ幅を拡大。欧州勢参入後も欧州株の下落を受けたリスク回避の動きを受けて86.20円付近へと年初来安値を更新する展開となった。NY時間では、第2四半期GDPは2.4%と市場の事前予想(2.6%)には届かず、個人消費は1.6%と予想を割り込んだだけでなく、前回分が3.0%→1.9%と大きく下方修正されると、一時85円台を示現、およそ8ヶ月ぶりの安値を記録した。しかし、7月シカゴ購買部協会景気指は62.3と事前予想(56.0)を大きく上回り、2010年4月以来の好数値を記録。また、7月ミシガン大学消費者信頼感指数も67.8と上方修正された。7月シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が共に好結果となった事で、引けにかけやや持ち直し86.478円で取引を終えた。

ユーロ円は、週末・月末要因による手控えムードが広がったものの、株安連鎖を受けたリスク回避ムードの高まりを背景に、東京市場に112.65円付近へと下落。その後、月末のリバランスを意識した買いが優勢になり一時113.30円付近へと反発したものの、GLOBEXのNYダウ先物が下げ幅を拡大するとリスク回避の円買いが優勢となり、112.45円付近へと反落した。欧州時間には格付け機関ムーディーズが「スペインのAAAの格付けは少しだけ下がる可能性がある」と警告したことや、6月のユーロ圏失業率が10.0%と4ヶ月連続で1998年以来の高水準を記録したことがユーロ売りを加速。また、EU内で最悪の失業率を記録するスペインは前回の19.8%から20%へと上昇したこともあり、ユーロ円は一時112.023円まで下落した。NY時間に入ると週末、月末要因から市場参加者が次第に減少する中、持ち高調整目的のショートカバーが散見され112.867円まで戻して取引を終えた。


今週の展開


今週の展開だが、格付大手ムーディーズが「米国がAAA格付けを維持するには信頼ある債務削減計画が必要」との声明を発表するなど米財政赤字への懸念が拡大したことに加えて、カリフォルニア州の財政危機を背景としたソブリンリスクも高まり、米2番底懸念が再燃している。また、一時の円高阻止作戦と思われる菅総理大臣の発言も最近トーンダウンしており、池田元久財務副大臣も「過度の円高は回避したい」としているものの、当面は口先介入のみで、実弾投入は考えにくい。テクニカル的にも年初来安値86円台を明確に下回った場合にはストップロスを巻き込んで下げ幅を拡げる可能性もあることから、警戒を高めておきたい。しかし、先週に発表された新規失業保険申請件数が予想外に好結果となったことや、シカゴ購買部協会景気指数における「雇用指数」が54.2(前回 49.2)へと改善している事は、雇用統計にとって好要因と考えられ、今週のサポート要因となるか注目される。

ユーロは、先週発表された独失業者数が13ヶ月連続の減少を示したほか、ユーロ圏経済信頼感指数も予想を上回るなど、欧州は景気先行きに対して明るい兆しを示す指標結果が増えており、欧米間の景況感格差を背景に対ドルでは堅調な動きが継続すると予想する。しかし、米格付け会社ムーディーズが「スペインは恐らくAaaの格付けを失うだろう」との認識を示した事や、同国失業率は20%まで増加し、その内訳も25歳未満の失業率は40%に昇るなどスペイン発のソブリンリスク懸念も捨てきれない状況である。また、対円ではドル円の下落が足かせとなり先週高値の114.774円から反落したことで、約2ヶ月継続していた107円〜114円のレンジに再突入しており、レンジブレイクはダマシとなった可能性もあることから、今後の動きをしっかりと見極める必要があろう。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 83.00-88.00
ユーロ・円 110.00-117.00
ポンド・円 131.00-139.00

【今週の主な経済指標】

2日 16:15 CHF 実質小売売上高
2日 16:30 CHF SVME購買部協会景気指数
2日 17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
2日 17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数
2日 23:00 USD 建設支出
2日 23:00 USD ISM製造業景況指数

3日 08:50 JPY マネタリーベース
3日 10:30 AUD 住宅建設許可件数
3日 10:30 AUD 小売売上高
3日 13:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
3日 16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)
3日 18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)
3日 21:30 USD 個人消費支出
3日 21:30 USD 個人所得
3日 23:00 USD 住宅販売保留指数
3日 23:00 USD 製造業新規受注

4日 10:30 AUD 四半期住宅価格指数
4日 10:30 AUD 貿易収支
4日 17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数
4日 17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数
4日 18:00 EUR 小売売上高
4日 20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
4日 20:30 USD チャレンジャー人員削減数
4日 21:15 USD ADP雇用統計
4日 23:00 USD ISM非製造業景況指数

5日 07:45 NZD 四半期失業率
5日 08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
5日 19:00 DEM 製造業新規受注
5日 20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
5日 20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
5日 21:30 USD 新規失業保険申請件数
5日 21:30 CAD 住宅建設許可件数

6日 14:00 JPY 景気一致指数(CI)
6日 14:00 JPY 景気先行指数(CI)
6日 14:45 CHF 失業率
6日 15:45 FRF 財政収支
6日 15:45 FRF 貿易収支
6日 17:30 GBP 製造業生産指数
6日 17:30 GBP 鉱工業生産指数
6日 17:30 GBP 卸売物価指数
6日 19:00 DEM 鉱工業生産
6日 20:00 CAD 失業率
6日 20:00 CAD 新規雇用者数
6日 21:30 USD 失業率
6日 21:30 USD 非農業部門雇用者数変化
6日 23:00 CAD Ivey購買部協会指数

≪2010年7月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
昨年12月以来、約8ヶ月ぶりに安値を更新すると値ごろ感から買いが集中し、9割以上の
参加者が「ブル」となった。年初来安値を更新したことで反発を期待する参加者が多いが、
テクニカル的には今年の高値94.989円→85.932円のフィボナッチ指数から23.6%の戻
しは88.069円となる。次のポイントは38.2%の89.391円となろうか。


ポンド円は「ベア」
仏電力公社(EDF)が所有する英国の送電網を香港企業に総額57.8億ポンドで売却する
と報じられたことが好感した買いと週末要因から利益確認の売りが交錯しポジションは
拮抗、僅かに「ベア」優勢となった。今後の展開だが、英4−6月期GDPの結果を背景と
したポンドの買い戻しが続いており、基本的には底堅い展開が続く見通し。ただし、キ
ングBOE総裁が「4−6月期GDPの結果を楽観的に捉えるべきではない」と発言したほか、
マイルズMPC委員も「経済見通しには異常なほどの不透明性がある」との趣旨の内容を
伝えていることからもわかるように、英国経済の改善には依然として不確実性が存在し
ており、その点には注意する必要があるだろう。


豪ドル円は「ブル」
月末のリバランスを意識した買いが入ったほか、金利差を背景としたロングポジション
は根強く「ブル」。明日は豪準備銀行(RBA)金融政策が予定されており、政策金利に
関しては4.50%での据え置きでコンセンサスが出来上がっているものの、注目は同時に
公表される声明文の行方だろう。先週発表の消費者物価指数で上昇ペースの減速具合は
RBAの予想を上回ったとの見方が強いだけに、インフレ見通しの変化次第では豪ドル売
りにつながる可能性もあろう。また、ドル円が年初来安値水準を一時下抜けた事でクロ
ス円買いが主導権を握る可能性のも否定できず、こちらにも注意しておきたい


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