2010/7/30 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、米耐久財受注の下振れや、一部地区の景気減速を指摘した米地区連銀経済報告(ベージュブック)を受けた米景気鈍化懸念を背景に、株安・米長期金利低下となったNY市場の流れを引き継ぎ、東京市場でもドル売り地合いが継続。また、米株安を嫌気した日経平均の下落を背景にリスク回避の円買いが優勢になったほか、月末を控えて本邦輸出企業のドル売りが断続的に持ち込まれたこともあり、東京市場終盤にかけて87.10円付近へと下値を探る動きとなった。その後は月末のリバランスに伴うドル売り需要や、シュワルツェネッガー・米カリフォルニア州知事が州の財政をめぐり非常事態宣言を行ったことも重しとなり、87円を割り込む展開となった。NY時間には発表された新規失業保険申請件数が予想より好結果となったことで87円台を回復したものの、動きに勢いはなく87円台前半で小康状態となった。その後はNYダウの動向に左右される展開となり、一時86.557円まで下落。引けにかけ米7年債入札は最高落札利回りが2.394%(前回2.575%)、応札倍率は2.78倍(前回3.01倍、直近4回平均2.83倍)となり、やや不調に終わったことで7年債利回りは2.35%近辺から2.37%台後半へと上昇。米金利上昇を背景に値を戻し、86.859円で取引を終えた。

ユーロ円は、日経平均の下落を受けて東京市場では一時113.20円付近へと下値を探ったものの、その後は日経平均が下げ渋ったこともあり、東京市場終盤にかけて 113.45円前後で一進一退の値動きが継続。欧州勢参加後は、7月独失業率(結果:7.6%、前回値:7.7%)の後押しもあり欧州株が堅調なスタートをきったことでリスク選好の円売りが優勢となり、114円台を回復し114.220円まで上昇した。しかし、NY時間にはドル円の下落や、利益確定売りに押されたため、一本調子で上昇する展開にはならず、NYダウが下落に転じると、一時113円台前半まで下押しした。日本時間に付けた安値113.176円が下値の目処として意識されたため、引けにかけショートカバーが散見すると113.561円まで値を戻して取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、ベージュブックで一部地区の経済活動の鈍化が確認されたことに加えて、米10年債利回りが3.00%を再び割り込むなど米金利の悲観的な見通しから上値の重い展開が予測される。ただし、主要国株価市場は概ね底堅い推移が続いており、リスク回避の円買いが活発化する環境でもないことから下値も限定されやすいと考えることもでき、週末要因も考慮すると、レンジでの短期逆張りスタンスも有効となろうか。テクニカル的には87.20円付近まで低下してきた日足一目均衡表・転換線が本日のレジスタンスとして意識され、同水準を超えてくれば、心理的な節目である88円までの戻りを試す可能性もあると思われるが、前述したようなことから上方向への力強さは感じられず上昇幅は限られるかも知れない。

ユーロは、ファンダメンタルズ的には欧州圏の景気指標は堅調で、対円、対ドル共に景況感格差や金利の動向、更に欧州の信用不安や金融システム不安が下火となっていることもあり、買いに分がある状況と考えられる。一方で、テクニカルに目を向けてみると113.50円付近で短期的なサポートラインとなっていた5日移動平均線を下回り、上値が押さえこまれている。同ラインを再び突破するだけの余力があるかどうかが本日の焦点となろうか。同ラインを上抜け、底堅い推移となれば中期的に、4月高値と6月安値の38.2%戻しにあたる115.00円付近を目処として再び上昇基調になる可能性がありそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 86.00-88.00
ユーロ・円 112.80-115.50
ポンド・円 134.00-138.90

【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数
15:00 DEM 小売売上高指数
18:00 EUR 失業率
18:00 EUR 消費者物価指数
21:00 ZAR 貿易収支
21:30 CAD 月次国内総生産
21:30 USD 四半期実質国内総生産
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数

≪2010年7月29日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米カリフォルニア州知事が州の財政をめぐり非常事態宣言を行ったことや、ベージュブッ
クを受けた米景気回復鈍化を背景に86円台まで下落する展開となり、割安感から参加者
のポジションは「ブル」。依然、米景気の先行きは不透明であり注意が必要ではあるもの
の、来週金曜日の米雇用統計発表を控え、前日の新規失業保険申請件数が予想より好結果
となったことは、ドルのサポート要因となろう。仮に、86円前半まで下押しする展開があ
れば押し目買いも検討してみたい。


ポンド円は「ベア」
ファンダメンタルズは好調なものの、直近1週間で約5円近く上昇していることもあり、参
加者は一旦調整が入るとみて「ベア」。予想を上回る経済指標の発表が続き景気回復基調
が窺える欧英に対して、米国では景気減速懸念の拡大がみられることから、景況感格差を
背景に欧州通貨買いが強まりそうだ。


豪ドル円は「ブル」
月末のリバランス絡みの買いや、金利差を背景とした「ブル」に変わりは見られなかった。
米国の景気減速懸念や債券利回り低下によるドル売りと、株価堅調からリスク選好の流れ
が同時進行しており、不安定ながらも上昇基調とみてとれそうだ。また、豪第2四半期消費
者物価指数の下振れを受けて、来週火曜日に開催される豪準備銀行理事会での追加利上げ
見送りの見方が強まったものの、大方織り込み済みとなったことで豪ドルは金利動向面か
らもダウンサイド・リスクが縮小しているだろう。


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