「不景気のときに働いても稼ぎはたかがしれています。不景気は個人の力ではどうしようもないし、そんなときはいっそのこと、会社に行かずにトレードしていたほうがよくないですか?」

 そう悟りを開いた仙人のように話すのはZERO氏。その言葉どおり、FX会社を退職、今はFXについて哲学的な思考をめぐらせながら専業トレーダーとして暮らす個性派だ。その実力も仙人の域か、コンスタントに月200万円以上をFXで稼ぎ出し、数千万円(非公開)の資産を築いているのだ。どうしたらそんなに勝てるのか?

 「言葉にすれば簡単ですよ。『どう見ても誰もが売る・買う』ときに、自分も同じように取引するんです。ボリンジャーバンドが開発された’80年代、ものすごい精度で通用したそうですが、それはみんなが注目して、そのとおりに売買したから。為替レートは参加者の取引の集合体だから、誰もが売るようなときは相場が落ちるし、誰もが買えば相場は上がる。そういう局面を探せばいい」

 しかし、今やボリンはそこまでの注目度じゃない……。やっぱ、千里眼がないと「みんなの判断」は見えてこないとか?

 「いやいや、チャートがあれば十分ですよ。それも日足や1時間足といった、ファンドマネージャや大口投資家の誰もが見るチャートがあればいい。5分足や1分足なんて資金量の大きなプロのトレーダーは見ないんだから、見てもしょうがない。大事なのは大口のディーラーがどう判断して、どう取引するかですから」

 よって使用者が限られるMACDもRSIなどは当然、無視。




誰もが意識する高値・安値のブレイクに照準


 「じゃあ、チャートのどこを見るかといえば、誰もが意識する高値や安値に引いたサポート、レジスタンスです。それも闇雲に引くのではなく、『誰もがここに引くだろう』という線だけでいい。極端に言えば過去最高値・最安値とかね。そんなラインをきれいにブレイクしたら同じ方向についていく。きれいに抜けたのなら、焦らずともいつでも利食えるし、動かないようなら損切りすればいい」

 「誰もが売る・買うときに追随する」方法なら確実性は高い。その最たるものが指標発表時の急騰・急落に乗っかるやり方か。

 「急騰・急落時は注文が通りにくいし、通ってもレートがスベりやすいから、初心者は大損する可能性があります。サポ&レジのブレイク時もそうですが、急騰・急落したときは必ず一時的な戻しがあるので、押し目を狙ってトレンド方向にエントリーしたほうが、有利なレートで入れます」

 チャンスとあらば、ZERO氏は目ざとく追い撃ち。

 「勝てるときは1ショットで終わらせず2ショット、3ショットと撃ちます。一日チャートを見ていたって勝てる局面は少ないですから、勝てるときが訪れたなら徹底的に利益を取る」

 実は、専業トレーダーでありながら、ZERO氏の取引は少なめ。虎視眈々とチャンスを狙って、確実な場面に仕留めるのだ。

 「数多くのチャートで、『何でここで動いたんだろう?』と突き詰めて考えていくと、『誰もが売る・買うとき』が見えますよ。ただし、そこまでになるには2年ぐらいチャートとにらめっこを続けないと難しいかもしれません」

 初心者はZERO氏を参考にしてプロの思考法を学ぶべし!



■ZERO氏
飲食業界、FX業界などを経て専業トレーダーとして独立。
精緻な理論とバツグンの実績に加え、ブログには動画による解説もあり高い人気。
http://fxday.livedoor.biz/