損切りラインの徹底は今でも難しい


 しかし、今でも熱くなりすぎると損切りが徹底できず、損失を膨らませることもある。それが「アイフル」や「第一中央汽船」の例。

 「アイフルは、株価が5日線からも25日線からも乖離して、もみ始めたので買ったんですけど、一瞬上げたときに利益確定できずに反落。すぐに切ればよかったのに、結局、底で損切りさせられて、その後の暴騰にもついていけませんでした。第一中央汽船も、株価が25日線から大きく離れ、ファンダにも自信があったので長く保有しましたが、結果は暴落。やはり底付近で損切りさせられました」

 逆に、大勝パターンでは、株価と移動平均線の反転サインを見逃さず、絶好のタイミングで利益確定したことが吉と出ているようだ。



 「例えば、ケネディクスは暴落直後に下げ止まってもみ始めた5300円で買い。これが大底で、その後は順調に値上がりしたので、逆指値を入れつつ利益確定ラインをジワジワ引き上げて、7850円の高値を取ることができました。フルスピードは、横ばいから移動平均線が上向き、少し好転してきたところで買い。うまい具合にゴールデンクロスして株価が上昇したので、しばらく粘り、天井付近で確定しています。アクロディアも、株価と移動平均線の位置関係に着目して買い。2本の移動平均線の上に乗る形で値動きしていたので、勢いを感じて、大きな上昇の波に乗れた形。最後は長い上ヒゲが出て撤収しました」

 これらの勝ちパターンにおける投資判断は、素人目にもかなり単純なものに見える。それでも大きく勝てるのだということを、マナビィ氏は実証しているのだ。

 「単純な手法でも、小さく負けて大きく勝てば資産は増えていく。さらに信用取引なら、そのスピードは加速します。僕が30万円の元手を短期で100倍以上にできたのも、信用全力で勝負したから。単純計算ですけど、30万円あれば信用取引で90万円分の取引ができますよね。これで仮に20%の利幅を取れば資産は48万円。次は、48万円の元手で144万円を動かすことができる。増えた資産を全力でぶつけることを繰り返せば、どんどん大きな取引ができます」

 もちろん、うまく倍々ゲームで資産が増えるとは限らないが、複利と信用取引のレバレッジ効果を使いながら、5〜20%の利益をコツコツ積み重ねれば資産は大きく成長するのだ。手痛い損失を食らうときもあるだろうが、そんなときこそ「PDCAが重要」とマナビィ氏は念を押す。

「自分のプランに綻びはなかったか、敗因はどこだったのか、再度洗い直す作業をしてください。大きな敗北からはつい目を背けたくなるものですが、敗因を見つめ直すことこそが、勝利に繫がるカギ。専業よりサラリーマン投資家のほうが収入が安定している分、心理的に強気の投資が可能なはずです」

 停滞気味の日本株、閉塞感漂うサラリーマン生活にも、まだまだ希望は眠っているのだ。





■マナビィ氏
'74年生まれ。専業トレーダーを経て、現在はインターネット広告会社に勤務。
仕事の合間に日本株のスイングトレードを行う。
目標は40歳までに総資産3億円を達成すること