2010/7/21 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は、序盤86.70円付近で取引されていたが、中国株価の上昇が市場全体のムードを改善させ円売り優勢となった。しかし欧州時間に入ると、堅調に推移した欧州株が上げ幅を縮小しマイナス圏で引けたことからポジション調整の売りを誘い、序盤の水準まで値を落とした。その後、米ゴールドマン・サックスの決算が発表され、純収入が市想を下回ったことや米6月住宅着工件数が予想を下回ったことが嫌気されリスク回避の円買いが更に進んだ。しかし、市場では既に織り込まれていた結果と評価。悪材料出尽くし感が強まると一転して株が買い戻されドル円もつれて上昇、20日の高値を更新し87.599円まで上昇、高値水準の87.492円で取引を終えた。

ユーロ円は、堅調な中国株価の推移を眺めながら底堅く展開、ユーロドルでは一時1.30ドル超え、対円でも113.343円の高値をつけた。しかし財政危機に瀕するハンガリーの国債入札が不調となったことや欧州銀行に対するストレステストの結果公表を23日に控え欧州株が売られると、ユーロ買いは徐々に解消され、安値111.461円まで下落した。その後、NY勢が参入するとNYダウの持ち直しにつれてユーロの買い戻しが優勢となり、引けは112.705円となり、昨日に引き続き方向感の見えづらい値動きとなった。


本日の展開


ドル円は、昨日発表された住宅着工件数が54.9万件と市場予想(57.7万件)より弱いものとなった。この数値は4月末で終了した減税措置の反動が影響しているとされているが、8ヶ月連続の低水準となっている。米国の経済指標の不調や、雇用や住宅関連指標に対し先行きを不安視する向きが濃厚となってきている。また日銀の「85-86円での追加緩和措置をとる」との観測もあり、ドル、円共に買い難い状況であると思われることから、ドル円は当面揉み合いの様相となりそうだ。そのような地合のなかで昨日、カナダ中銀は政策金利を0.25%引き上げ、0.75%にすることを発表した。政策金利の引き上げは2ヶ月連続となり、今回の利上げは市場予想と一致した結果となった。輸出の80%を米国に依存するカナダが、景気減速懸念の米国をどのように判断するか注目されていただけに市場には一定のインパクトとなったようだ。追加利上げについては慎重なトーンが目立ったものの、米国の消費に対する自信の表れと評価することができ、重苦しいムードの打開に一役買うことを期待したい。

ユーロはこのところ好調な値動きとなっていたが、昨日のハンガリーの3ヶ月物入札の結果(発行額:350億フォリント)が目標額(450億フォリント)を下回ったことで不調に終わり、ややユーロ買いの勢いが削がれたようだ。ハンガリーはIMFと欧州連合による緊急融資を巡る協議が中断となり、通貨であるフォリントが急落していることから、国債の保証コストが高騰しており、財政に対する懸念が更に高まりつつある。この結果を受けて市場はユーロ売りの反応となり、東欧諸国の財政懸念がユーロ圏のリスク要因と受け止められていることが改めて浮き彫りとなった。またこの日は重債務国と考えられているギリシャ・スペイン・アイルランドなども国債入札が行われたが、概ね好調ではあった模様だが、ユーロを下支えすることはできなかった。東欧諸国の財政懸念が新たなユーロを巡る火種となるケースも想定しておく必要がありそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  86.50- 89.50
ユーロ・円 111.00-115.00
ポンド・円 132.00-137.00

【今日の主な経済指標】

08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数 前週比
21:30 CAD 卸売売上高 前月比

≪2010年7月20日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
悪材料出尽くし感から買われ、ポジションは「ブル」。民主党の選挙大敗について、ムー
ディーズのコメントから「財政の不透明さの増大」、「首相のリーダーシップの欠如や優
柔不断」などがリスクとして指摘されているものの、直ちに格付けへの影響はないとして
いる。当面格下げの可能性は低くなったが、追加金融緩和観測が浮上すると円売りを誘発
したことからも、道筋が明確となるまではブレやすい値動きに注意が必要だ。


ポンド円は「ブル」
株高に牽引される形で「ブル」。昨日、発表された英6月公共部門ネット負債は145億ポン
ドと予想を上回る水準となった。同じ時間に発表された英6月住宅ローン承認件数は2ヶ月
ぶりの減少となると一時独歩安となる場面もみられた。直近のファンダメンタルズには不
安を残しており、先行きが明確になるまでは慎重な取引で臨みたい。


豪ドル円は「ブル」
株価上昇で一時的にリスク選好度が高まり、ポジションは「ブル」となっている。豪中銀
議事録が発表されが、内容そのものは先だっての声明に沿うものとなっており、特にサプ
ライズは見られなかった。利上げについても「過去の利上げが自由度を与えた」としつつ
も「欧州や米国の経済上昇の影響を見極める」としており、改めて追加利上げについては
慎重姿勢を示している。当面は株価やリスク選好度に左右されやすい展開となりそうだ。


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