人生は山あり谷あり。僕の場合、まず谷から始まるんですけどね

と話すのは、独自のFXシステム「R-one」を運用する佐賀の“がばいトレーダー”、田中たけし氏。17歳のころ、高層マンションの9階から転落して頭蓋骨を骨折。22歳のときに運送会社を経営して数千万円の借金を抱えて破産寸前……と、まさに壮絶な人生を送ってきた。

しかし、深い谷を経験したからこそ、それをバネにして山を高くしてきたのが田中流だ。

「借金を抱えてからは営業マンとして働きました。当時は給料が300万円を切るとガッカリしていましたよ。もちろん月収です。それで、借金を完済。それからもいろいろあったけど、独立して今はグループ企業が140社くらいかな。個人で出資している会社もあるけど……」

佐賀では、起業家としてちょっとした有名人。今ではグループ売り上げは推定9ケタに上る。



信頼する部下が謀反!「裏切られると人は強くなる」


「起業してからも、最初からうまくは行きませんでした。社内に謀反者が出たり、いろいろあって……。一番深かった谷は、信頼していた部下に裏切られたときですかね。ただ、そのときに思いましたよ、『裏切られるほど人は強くなる』って

佐賀には「建てたときは近所で話題になった」という15部屋の豪邸を持つ田中氏。最近は家に温泉を引くことを夢見ているとか。

かなりスケールの大きな人物。チャレンジ精神旺盛というか、常に心を燃えたぎらせていないと気が済まないという田中氏を最近、魅了してやまないのが、4年前に始めたFX。この投資人生もまた〝谷あり〟から始まる。

「最初は、何もできませんでしたよ。丁半博打の感覚でしかなくって、あっという間に1億7000万円くらい損しました。3週間で。それから半年は、一切取引から手を引いて研究に専念。損を取り返して、今は2億5000万円くらいの利益ですね

独自の研究のほか、現地に出向き世界の富豪に学ぶなどして、数々の独自理論を編み出した田中氏。そこから編み出された結論が「今の相場は基本的にニクソンショックの延長線上にある」という壮大なものだ。

「エリオット波動から導いただけですけどね。それによれば、今年は100円を越える局面もあるでしょうが、’12年までは超長期的な円高トレンド。60円を割り込んでも不思議はありません。逆に、’12年からは長期上昇トレンドへの転換が予想されます。偶然ですが、エリオット波動による分析と、私独自のスピード分析の結果が一致しているんです」

ニクソンショックは、変動相場制への移行を告げた1971年のドルの金交換停止のこと。40年近くも前の出来事だから、田中予想はずいぶん壮大な話に思える。しかし、変動相場制になってから、超長期的に見て円高トレンドが続いているのは事実。このトレンドが続くのであれば、1ドル60円割れがあっても不思議ではない。


■田中たけし氏
YLCグループの創業者兼CEOにしてFXトレーダー。
大敗を喫してから、独自の手法を編み出し2億円超の利益。
http://www.saza-investment.com/blog/tanaka