2009/11/17 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、金価格が1130ドルを超えるなど過去最高値を更新や、他の商品価格上昇を背景にリスク許容度の高まりからドルはジリジリと値を下げる展開となった。一時、米小売売上高が1.4%と2ヶ月ぶりにプラス圏に転じたことでドル買いの動きもみられものの、バーナンキFRB議長が講演で、労働市場が引き続き低迷するなどややネガティブな見解が述べられたことや、金利面でも長期間異例の低水準とすることが正当化されるとの意見を再度表明。この直後からドル売りの動きが活発となり、ドル円は直近安値だった89.178円を割り込むと一時88円台へ突入する場面もみられたが結局89.102円で取引を終えた。

ユーロ円は、東京市場朝方に発表された本邦第3四半期GDP速報値の上振れによる円買いと、株高・商品高を背景としたリスク選好のユーロ買いが拮抗する展開。さらには、ユーロ圏10月の消費者物価指数も、ほぼ予想通りで動意は見られなかったことで方向感のでない一日となり、小幅下落で取引を終え、133.399円で引けた。

さて本日のドル円だが、昨日のバーナンキ発言で、事実上のゼロ金利政策の長期化観測がより鮮明となっており、FF金利先物では来年6月まで政策金利が据え置かれる可能性を強く織り込むなど、金利面からみたドルの先安観は一段と強まっている状況だ。また、本日行われる米中首脳会談で、中国政府の人民元政策の柔軟化観測が浮上していることから、オバマ訪中をきっかけに思惑が強まる可能性があるだろう。仮に人民元の上昇が再開すれば、アジア通貨全体に上昇圧力が高まって「円高・ドル安」の流れに拍車がかかり、10月7日につけた87.999円を目指す展開も考えられ、新たな下局面入りとなる可能性もあろう。

ユーロ円は、先週トリシェECB総裁の「金融市場の改善と景気急降下の終了がみられている。経済成長は予想されていたよりも若干良好な成長が確認された」などと楽観的な見方がユーロの下値を支えており、さらには先週金曜日に発表されたユーロ圏第3四半期GDP速報値も6四半期ぶりにプラス転換するなど、欧州の金融緩和解除は少なくとも米国よりは早まるとの見方が優勢となっており、緩やかなユーロ上昇を正当化するだろう。ドルの信認低下、外貨準備のドル離れの流れにも歯止めがかからず、相対的にユーロが買われやすい地合いは続くかもしれない。

[本日の予想レンジ]
ドル ・円  87.90-90.00
ユーロ・円 132.30-135.30
ポンド・円 149.10-151.30

【今週の主な経済指標】
08:50 日)第三次産業活動指数
17:15 ス)実質小売売上高
18:30 英)小売物価指数
18:30 英)小売物価指数
18:30 英)消費者物価指数
19:00 欧)貿易収支
22:30 米)卸売物価指数
23:00 米)対米証券投資
23:15 米)設備稼働率
23:15 米)鉱工業生産
27:00 米)NAHB住宅市場指数

さて、マーケット参加者のポジションは......

≪2009年11月16日クローズ時点≫

ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
89.50円を中心としたレンジ相場が続くなか、90円割れの割安感からか参加者の「強気」
のポジションメイクは変わらないようだ。しかし、本日コーンFRB副議長が金利政策に
ついて発言する予定があり、現在の超低金利が長期化する等の発言があれば、さらにド
ル下押し圧力となる可能性もあり注意が必要だろう。


ポンド円は「ブル」
BOEの買い取りプログラムを控え、参加者もバイアスを傾けづらいようで売り買いが拮
抗する展開となったが僅かに「ブル」優勢。今後のポンドだが、ユーロ圏では出口戦略
について話し合いを行うのとは正反対に、英国は緩和策のさらなる拡大を維持すると見
込まれ、景気回復の出遅れが顕著となっており、明日のBOE(英中銀)議事録では買い取
りプログラムの500億ポンド拡大を主張した政策委員がいた場合は、再度売り込まれる
可能性が高い。また、キング総裁は「輸入から輸出へのリバランスが必要、ポンド安が
リバランスに寄与する」といった「ポンド安容認」というよりも「ポンド安歓迎」とと
れる発言をしていることもあり、ポンドの軟調地合いが継続するかもしれない。


豪ドル円は「ブル」
クリーン豪貿易相は「強い豪ドルにもかかわらず輸出は改善している」などと豪ドル高
容認発言をした事で参加者の安心感を誘い「ブル」が圧倒した。また、来月の豪準備銀
行理事会での追加利上げ期待も高まっており、主要国が低金利政策を継続する中、唯一
の利上げ通貨である豪ドルの独歩高は継続する可能性は高く本日公表される豪準備銀行
理事会議事録では段階的な金融緩和解除の姿勢が示される可能性があり、豪ドル買いの
サポート要因となるだろう。


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