負けたら倍掛け!取引数量の調節で勝率の悪さを補う


 「リバウンドが発生するときのポイントは『深さ』と『角度』。深さとは値幅です。40Pips以上は必要。その動きが急であるほどボリンの傾きが急になりますよね。急角度で深く落ちたときが、狙い目なんです。利食いはリバウンドの勢いが落ちるまで。目安は欲張らずに10~15Pips。リバウンドが続くようなら入り直せばいいんです。ボクの場合も一回のリバウンドで何回も入ります」

 実は、F・T・K・氏のチャートには、チャートの勢いを見極めるために小さな仕掛けが施されている。それはレートの水準を示す右側の目盛りだ。

 「普通のチャートだと、値段の目盛りが固定されていません。だから50銭くらいの狭い値幅のなかで動いていて、急に1本のローソク足が20銭くらいの幅になると、そのローソク足が非常に大きく見えて『スキャルのチャンスじゃないか!?』と勘違いしてしまうんです。だから、ボクのチャートは右側の目盛りを常に1目盛り10銭に固定してあるんです。この表示方法のチャートを見慣れてくると、『この長さならチャンスだな』と鼻が利くようになってきます」

 これは意外に盲点かも。上級者がよく使うチャートソフト「メタトレーダー4」などでは、目盛りを固定できるのでF・T・K・氏のやり方がマネしやすい。

 「あとはトレード枚数の調整もポイント。ボクの場合1ショット(1回の取引数量)が10枚くらい。でも、それは1ショット目。リバウンド狙いだと負けることも多いので、そんなときはさっさと損切りするか、リバウンドが近いと思ったらナンピンすることもあります。いずれにせよ2ショット目は最初の2倍の枚数が目安。10万通貨で始めたのなら次は20万通貨、それでも負けたらその次は40万通貨と増やしていきます。3回も損切りすれば最後には勝てる。取引数量を増やしていくと、1勝3敗でもロスカットした幅より少し大きく勝てれば利益が残る」

 リズムに乗って、ナンピンを繰り返すリスク覚悟のF・T・K・氏のトレード。これぞ、名づけて“ナンピンサンバ”! 陽気な踊りとは裏腹に、負け続けても最後に取り返そうという強靭な精神力が不可欠なのだ。初心者がうかつにマネをすれば、資産激減は必至。だが、リバウンドのタイミングがある程度読めるようになれば、大きな威力を発揮してくれるという。

 「スキャルとかナンピンとか逆張りとか、ボクはみんなに怒られるようなことばかりやってる(笑)。でも、それがあったから1億円までこれたのも事実。ついでに言うと、『マーチンゲール法』も参考にしています」

 これはギャンブルの世界では有名な張り方。勝ったら倍返し、負けたら全損というギャンブルを想定してみよう。1勝負目で10万円負けたら、次は2倍の20万円、それも負けたら2倍の40万円と、負けるたびに張る枚数を2倍にしていく。そうすると1回勝てば、それまでの損失をチャラにしてあまりある利益が得られるのだ。これを継続するためには「無限の資金」が前提となるが……。

 「当然、資金が無限にあるわけはないので、あきらめも肝心。熱くなると失敗する。それを教えてくれたのが去年の10月。イギリスのGDP発表の日に一方的なトレンドが発生して負けが続き、熱くなってしまった。気づいたときには1900万円の大損です。その直後に戒めの意味を込めて買ったのが、この金の指輪。トレードで熱くなりすぎたときは、この指輪をなでながら大損したアノ日を思い出して気を鎮めるの」



■F.T.K.氏
来日20年目の名古屋在住ブラジル人。
某大手メーカー工場勤務を経て専業トレーダーに。
1年半で資産1億円を達成。弟子にも成功者多数。http://ezinvest.blog100.fc2.com/