「月々3000円の積み立てなら、日本株、先進国株、新興国株に1000円ずつ3等分するのが王道でしょう。少額での積み立てとはいえパフォーマンスを狙うのであれば、経済成長力の高い中国やインドなど新興国系が狙い目」(同)

 トルコなど新興国で市場規模の小さな国の株式相場は極端に変動しやすい。バクチと割り切れるのも1000円投信の手軽さだ。

 ちなみに株式型投信には、日経225やTOPIXなど指数に連動するインデックス型と、ファンドマネージャーが有望銘柄を厳選してインデックスを上回るリターンを目指すアクティブ型がある。

 「初心者がアクティブ型の善し悪しを選別するのは至難の業。最近、日経平均やダウは上がらないので、日本株なら個人的にはアクティブを勧めますが、わかりやすいインデックス型から入ってみてもいいでしょう」(同)

 インデックスは毎日ニュースで報じられるので、経済の動きに敏感になるというメリットもある。

 鈴木氏が最近注目しているインデックス型投信は、三菱UFJ投信の「eMAXIS」(イーマクシス)シリーズ。日経225、先進国株式、新興国株式など国内外の株式、債券インデックスに連動する8本の投信がラインナップされている。このシリーズも前出の3社ともに1000円積立が可能だ。

 アクティブ型には「エコ」や「社会貢献(SRI)」などのテーマで銘柄を選ぶテーマ型投信もある。

 「テーマ型投信が販売されるころには、すでにそのテーマのブームが終わりに向かっていることも珍しくありません。販売開始と同時に買って、ブームが終わったらさっさと売るのがお勧めかも」(同)

 ただし、「歴史は繰り返す」といわれるように、同じテーマが再び盛り上がることもある。復活を狙って、あえて保有するのも手だ。

 「株式型のほかに、インフレに強いコモディティ型投信や物価連動型投信を組み合わせることも検討したいところですね。なぜなら、いずれ日本は、急激なインフレに苦しむ可能性があるから」と鈴木氏は指摘する。新興国の急成長とともに国際資源相場が高騰する一方、900兆円にも及ぶ日本の借金(債務)が嫌気されて円が売られ、資源や食糧の輸入価格が跳ね上がると予想するからだ。こうしたヘッジ的投信を加えても月々5000円あれば十分だ。ほかに投信選びの注意点は?

 「安全性を考慮するなら、過去の基準価額の値ブレ(高値と安値の幅)の小ささと純資産額を目安にしましょう。純資産額100億円以下の投信は、十分なリターンを得る前に繰上償還(資金払い戻し)されてしまうことがあります」

 少額の積み立てなので手数料無料のノーロード型を選びたい。また信託報酬(保有資産に応じた手数料)は一般的に1%以下が望ましいとされる。



■鈴木雅光氏
金融ジャーナリスト。
岡三証券、公社債新聞社などを経て’04年に独立。
経済・金融分野を中心に雑誌への執筆、単行本の制作などを行う