2009/11/10 EMCOM証券「みんなのFX」

ドル円は、週末のG20財務相・中央銀行総裁会がドル安に言及しなかったことなどを受け、為替介入の警戒感が後退した。リスク選好の高まりを材料視するドル売りの動きに対し反動は見られたものの上値は重く早々に9日高値90.262円をつけた。その後は再びじりじりと円買い優勢の値動きとなり、安値89.690円をつけたが、米国株の堅調な取引を背景にクロス円が上昇するとドル円も連れる形となり、引けにかけて値を戻し、結局90円割れの89.981円で引けるなど前日比とほぼ変わらずとなった。ドル買い材料に欠く中で、ドルの先安感が再び強まってきている。マーケットは様子見ムードが強い状況で、オバマ政権の景気対策拡大決定がゼロ金利長期化の思惑を誘ったこともドル売りに拍車を掛けた要因となっているようだ。

ユーロ円は、ユーロ自体の固有の買い材料には欠けるものの時間外のダウ先物が上げ幅を拡大したこと、G20財務相・中央銀行総裁会議で景気刺激策の継続が確認されたことを背景にリスク志向の高まりを見せ、米雇用統計悪化を理由に買われた円がユーロに対し売られ終日堅調に推移、序盤は133.363円まで下落したものの、一時135.070円の高値をつけ結局134.962円で取引を終えた。

また、この日発表された9月ドイツ鉱工業生産が上昇(前月比:+2.7%)し、同輸出も同(+3.8%)増加となり、ユーロ高にも関わらずユーロ圏経済が堅調に推移していることもドル売り・ユーロ買いを誘発しているようだ。

本日の相場だが、ドル円相場は下落トレンドとの見方が強くなってきている。米国失業率が26年半ぶりに2ケタを超えたことによる心理的重圧は軽くないようで、今後ドル円は上値が重い展開が予想され、当面は下値を模索する地合いが続きそうだ。

その傾向は商品や株式にも顕著に表れている。G20財務相・中央銀行総裁会議共同声明を受けたことも相まってリスク資産への資金移動の動きが強まっている。特に昨日のNY金先物は大幅高。ドル安を背景にドルの代替資産として買いが膨らみ、終値は1101.40ドル(+0.52%)まで上昇し、史上最高値を更新している。
また、ダウ平均が年初来高値を更新するなどリスク資産への資金流入が活発化、投機資金による相場の押し上げもみられる。

米国の金融緩和政策の長期化観測が強まっており、ドルの主要通貨に対する先安観が再び強まりを見せていることに要注意だ。短期的にはドル円の上値抵抗は90円近辺となるだろう。中期的にはトレンドに大きな変化がなければ、年末くらいまではリスク選好継続も有り得るだろうが、長期では出口が見えず依然不透明で、見通しは立てづらい状況となっている。

[本日の予想レンジ]

ドル ・円 88.500- 90.500
ユーロ・円 132.300-135.800
ポンド・円 147.200-152.700

【本日の主な経済指標】

08:50(日) マネーストックM2 前年同月比
08:50(日) 国際収支・貿易収支
08:50(日) 国際収支・経常収支
09:00(英) 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
09:00(英) 英小売連合(BRC)小売売上高調査 前年同月比
09:30(豪) NAB企業景況感指数
14:00(日) 景気ウオッチャー調査-現状判断DI
15:45(ス) スイスSECO消費者信頼感指数
16:00(独) 消費者物価指数(CPI、改定値)前月比
18:30(英) 貿易収支
19:00(欧) ZEW景況感調査
19:00(独) ZEW景況感調査(期待指数)

さて、マーケット参加者のポジションは......

≪2009年11月9日クローズ時点≫
ドル・円  : 「ブル」
ユーロ・円  : 「ベア」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円  : 「ブル」
NZドル・円  : 「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
本日は引き続き株式相場や商品相場などを睨みながらの展開となるだろう。NYダウは
10,226.94ドル(+203.52)と大幅続伸しており、リスク選好が進んでいる。主要企
業の決算発表が相次ぐことからその動向からは目が離せない。また明日のNYが休場
(復員軍人の日)することから注意が必要だ。


ユーロ円「ベア」
ドルが不調な中、第二の基軸通貨としての存在感がでてきている。リスク志向も強まっ
てきており、年末にかけては底堅い値動きが期待できそうだ。発表予定の、ZEW景況
感調査の結果も今後を占う上で注目したい。


ポンド円は「ブル」
米食品大手米クラフトによる同業の英キャドバリーの買収交渉成立の期待感の高まりで
膨らんでいた買いの解消は一巡しつつあるようだ。材料薄いポンドが、本日の貿易収支
発表に感応することに期待したい。


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