2010/6/21 EMCOM 証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は東京市場序盤、5月に開催された日銀政策会合の議事録が公表され「欧州金融市場不安定化で、円高・株安がさらに進めば我が国の金融環境ひっ迫化の可能性」との見通しが示されたものの、特に反応はみられず90円台後半で一進一退となった。その後、対ユーロでドルを売る動きが強まったことから90.75円付近へと弱含む場面がみられたものの、日経平均が大きな動きとならなかったことから動意に乏しい展開となり、90円台後半での動きに終始した。欧州勢参加後も値動きは限定されたが、ダウ先物が一時上げ幅を広げ、米10年債利回りの上昇幅が広がり90.90円付近まで上げる局面も見られた。NY時間に入ると方向感に乏しい動きが継続し、引けにかけ15銭ほどのレンジ取引となり、90.727円で取引を終えた。

ユーロ円は、東京市場序盤にロシアのメドベージェフ大統領の「ユーロの崩壊の可能性は否定できない」という発言が嫌気されると、112.40円付近まで弱含む展開となった。その後も英グラフ紙が「ECBは欧州の債務危機を沈静化するには多額の債券を購入しなければならない」と報じていたことが材料視されたほか、上海株が引けにかけて下げ幅を拡大したこともあり、112円付近へと下値を拡大した。欧州勢参加後は欧州株が寄付きから上昇して始まったことで反発する場面がみられたものの、手かがりが少ない欧州市場は総じて薄商いとなった。NY時間でも主だった米経済指標の発表等がなく材料難で市場全体で手詰まり感が出でていたが、メルケル独首相が「EUに加盟している全27ヶ国がストレステストで合意」との声明を発した事が意識され、ユーロ圏の金融機関に対する不安視が後退し、小幅に上昇。112.409円で取引を終えた。


今週の展開


さて今週のドル円だが、最近の米景気指標は強弱感が入り混じる内容となるなど不透明感もあり、市場のセンチメントを探る上でも手掛かりとされやすい株式市場の動向を注視したい。また、市場は米長期金利の動向にも影響されやすい地合いが継続しており、今週実施される総額1080億ドル規模の米国債入札や、FOMCを控えて様子見ムードが強まりつつある中での米債券市場の動向も注目となろう。テクニカル的には5月上旬から続いている三角もち合いの下辺を試す動きをみせており、90円台半ばを下回った場合には下振れ局面に移行する可能性も考えられる。さらに日足チャートを見ると91円台に値を戻すことに失敗しており、目先は90円の節目、更に5月27日の安値89.794円をトライすることも考えられるので注意したい。

ユーロ円は市場参加者のセンチメントが強気一辺倒にシフトするとは想定しにくいが、最近の欧州債務問題に関わる報道に対する耐性ができつつあり主要株価への反応は鈍く、むしろ戻り歩調を強めているように思われる。今月7日につけた安値108.066円でユーロ円が底を打ったとの判断は時期尚早だが、先週はイベントを無事通過していることに加えて、シカゴ先物市場でユーロの建玉を見ると10万枚以上のユーロ売りポジションが構築されている状況から短期的にはショートカバーが入り易い環境とみることができそうだ。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円  88.50-94.00
ユーロ・円 109.80-115.00
ポンド・円 131.00-138.00

【今週の主な経済指標】

21日
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格
13:30 JPY 全産業活動指数

22日
15:15 CHF 貿易収支
17:00 EUR 経常収支
17:00 DEM IFO企業景況感指数
17:30 HKD 消費者物価指数
20:00 CAD 消費者物価指数
23:00 USD 住宅価格指数
23:00 USD 中古住宅販売件数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
23:00 EUR 消費者信頼感(速報値)

23日
07:45 NZD 四半期経常収支
14:00 SGD 消費者物価指数
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:45 FRF 企業景況感指数
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:30 ZAR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 CAD 小売売上高
23:00 USD 新築住宅販売件数

24日
03:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
07:45 NZD 四半期国内総生産(GDP)
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース)[前年同月比]
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数
15:45 FRF 消費支出
18:00 ZAR 四半期経常収支
18:00 EUR 製造業新規受注
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 耐久財受注

25日
07:45 NZD 貿易収支
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)
08:30 JPY 東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
15:45 FRF 国内総生産(GDP、改定値)
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値

≪2010年6月18日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
材料不足から動意が鈍い展開の中、参加者はレンジ内の下限とみての逆張りが圧倒し
「ブル」となった。今週26日、27日にカナダでG20が開催され、オバマ米大統領が
参加者に対し、人民元改革を求める書簡を送付したことを明らかにしている。このと
ころ停滞していた人民元改革を巡る議論が活発化する可能性もあり、注視したい。


ポンド円は「ブル」
格付け機関のムーディーズが英石油大手BPの格付けを“Aa2→A2”へと3段階引き下げ、
さらに英BPの格付けを引き続き見直し、もう一段の引き下げの可能性もあるとした
ことが嫌気され一時133円台まで下落すると押し目買いが散見し「ブル」。
株式市場が安定的に推移しボラティリティも低下していることから高リスク通貨に対
する需要も刺激されそうだ。半年後には英国も利上げを開始する可能性があり、今後
利上げ通貨買いの流れにも乗ってくる可能性も考えられるだろう。


豪ドル円は「ブル」
リスク許容度の高まりを背景に買い意欲も回復しつつあり約7割の参加者は「ブル」
を継続してる。日本のボーナスシーズン入りで個人向けの外債や投信などの需給要因
で月末にかけてオセアニア通貨に人気が集まる可能性があることや、世界的な株安・
資源安による逃避的な動きが一服するに伴い、フローの逆流に焦点が集まることとな
ろう。


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