2010/6/18 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、スペインの金融システム不安が引続き燻る中、リスク回避ムードが強かったものの、市場が注目しているスペイン長期(10年・30年)国債入札を控え様子見ムードも強く、東京市場では91.30円前後を中心とした上下30銭内の狭いレンジ内での展開となった。欧州市場に入るとスペインの長期国債入札が無難に消化されたことを受けて安堵感が広がり、ユーロ円が上昇したことにつられて、ドル円も一時91.50円付近まで上値を伸ばした。しかし、NY時間では6月のフィラデルフィア連銀景況指数は8.0と、市場予想の20.0を下回り、製造業の雇用情勢を示す雇用指数も-1.5と、09年11月以来のマイナスに転じた。弱い景況感に影響されダウは下落、ドル円も一時90.512円まで下値を拡大するなどリスク回避的な流れとなった。引けにかけては注目度の高いイベントは予定されていなかった為、材料難から膠着状態が続いたが、ダウがプラスに転換すると小幅に反発し、90.992円で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、スペイン財政不安への警戒が広がるなか、同国の長期国債入札を見極めたいといったムードが強く112円台前半で方向感の乏しい値動きが続いた。東京市場終盤になるとスペインとドイツの10年債利回り格差が過去最大に拡大したことを背景に軟調な動きとなり、一時111.640円まで軟化した。しかし、欧州市場中盤では下落して始まった欧州株が下げ幅を縮小すると共に、スペイン長期国債入札が無難に消化されたことを受けて、113.226円へと上値を拡大するなど、スペインの財政問題に振り回され乱高下が続いた。NY時間に入ると、ダウが寄付きから軟調に推移したこともあって112円台前半まで下押ししたものの、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀製造業指数が共に市場予想を大幅に下回り対ドルでユーロが3週間ぶりの高値圏に上昇したことで対円もつれて上昇、112.705円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、6月フィラデルフィア連銀指数は市場の事前予想を大きく下回り、構成項目で「雇用指数」は-1.5と前回(3.2)から急減した。15日に発表された6月NY連銀製造業景気指数でも見られたように製造業は拡大を続けるも、同セクターの雇用がそれに追いついていない可能性が読み取れ、来月始めの米雇用統計に対し陰りを落とすものと言えそうだ。また、三角もち合いの下値サポートライン91円付近を割り込んでおり、テクニカル的にも弱気バイアスが高まっている。目先のサポートは心理的節目の90円となると考えられる。

ユーロ円は、先週以来ハンガリーやブルガリア、スペインなど数々の懸念材料が噴出している割には大きな下落となっておらず、悪材料に耐性が出来つつあるようにも思える。また、スペイン長期国債入札が無難に終了したことを受けて同国の流動性不安が一旦後退することで、短期的にはもう一段のショートカバーが期待できそう。また、テクニカル的にも日足ベースでみると5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成しているように地合いは強いと考えられ、6月3日高値の114.151円を上抜く場面もみられるかもしれない。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  90.00-92.00
ユーロ・円 111.80-114.20
ポンド・円 132.90-136.70

【今日の主な経済指標】

15:00 DEM 生産者物価指数
17:30 GBP マネーサプライM4
21:30 CAD 景気先行指数
21:30 CAD 対カナダ証券投資額

≪2010年6月17日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」
6月のフィラデルフィア連銀景況指数が市場予想を下回り下落となったものの、決め手には
欠けるとみて逆張りスタンスは継続され「ブル」が圧倒した。今夜は重要な米経済指標は
ない為、週末のポジション調整や、欧州発のニュースに注意を払いつつ、株価や商品相場
の値動きを主体としたリスク許容度の変化を意識しながらのトレードとなりそうだ。


ポンド円は「ブル」
一昨日発表の英失業率が4.6%と予想の4.7%よりも改善し、英失業保険申請件数も前月比
-30900件と予想の同-20000件よりも良い内容。また昨日の英小売売上高も前月比の伸び
が市場予想を上回ったことで、好調な英ファンダメンタルズを背景に「ブル」が優勢。
今後、英中銀の出口戦略・利上げ時期に関心が集まるとみられ、割安圏では買い意欲が強
まる可能性も考えられる。


豪ドル円は「ブル」
日経平均を始め株価が軟調だったことで全体的にリスク回避姿勢の高まりから下落となっ
た。ただ、世界2位のトウモロコシ消費国である中国が、向こう1年半の間にトウモロコ
シを100万トン以上購入する可能性があるとの報道が伝わると、経済成長を背景とした中
国の資源需要拡大に対する思惑から参加者の「強気」スタンスは継続されている。仮にス
ペインを巡る信用不安や株安連鎖から欧州通貨に連れ安となった場面での押し目買いには
妙味がありそうだ。


---------------
【ご注意】
※当サービスは投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではございません。
※投資に関する最終判断は、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
※当社は掲載されている情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性、完全性を保証するものではございません。
※当サービスに基づいて被ったいかなる損害についても、弊社及び情報提供元、関連会社は一切の責任を負いかねます。
※いかなる目的を問わず本情報の複製、転送及び販売を固く禁じます。
---------------
EMCOM 証券「みんなのFX」