2010/6/16 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、NY市場の底堅い流れを引き継いで91.60円前後で推移したものの、欧州勢が参入すると、前日のギリシャの格下げ報道で再び欧州を巡る財政問題が意識されリスク回避の動きが強まり91.10円付近へと下落した。その後は、軟調に始まった欧州株が上昇へ転じると91.30円付近まで押し戻す展開に。NY時間に入ると、米経済指標のニューヨーク連銀製造業景気指数や米6月NAHB住宅市場指数がやや弱い内容となりドル売りも散見された。しかし、スペイン、アイルランド、ベルギーによる順調な国債入札の結果を受け欧州債務危機への懸念が後退したことを背景にNYダウが上昇すると、一時91.561円まで上値を拡大。しかし、急速に買われた反動から91.457円まで押し戻され取引を終えた。なお、日銀金融政策決定会合が開催され、注目されていた政策金利は全会一致で現状の0.1%に据え置くことが決まり、市場の予想通りであったことから為替への影響は見受けられなかった。

ユーロ円は、ギリシャ格下げを受けたユーロ売りが強まる展開となったものの、東京市場では英FT紙の「中国が数十億ユーロ規模に及ぶギリシャのインフラ計画に出資する可能性がある。協議のため中国政府高官がアテネを訪問した」との報道が伝わったことで、111.50円付近で下げ渋る展開が続いた。しかし、欧州勢参入後は前日のギリシャ格下げが蒸し返され、ユーロ売りが優勢となり一時110.858円まで下落。ユーロ売り一巡後は軟調に始まった欧州株が一時持ち直したほか、NYダウ先物が上昇へと転じたことを背景にリスク姿勢が回復し112.15円付近まで上昇した。NY時間に入ると、米経済指標がまちまちの結果となったが、ダウ上昇を背景に徐々に下値を切り上げる展開に一時113.047円まで上昇したが、引けにかけては、高値警戒感から値を崩し112.731円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、ギリシャ格下げを受けて市場の注目が再度欧州信用リスクに集まる可能性はあるものの、ギリシャ国債の大幅格下げは事前に予想されていたこともあり限定的となっている。しかし、中国の金融引き締めや人民元切り上げ観測もくすぶっており、積極的に買えるムードでもなく、株価に一喜一憂しながらも91円台を中心としたレンジ相場が続く可能性が高いと考えれられる。テクニカル的には日足で三角保合の様相を呈しており、保合放れで上下いずれかに値動きが加速する可能性から警戒は怠れない。上放れの目処としては92円台半ば、下放れの目処としては90.80円付近がポイントとなろうか。

ユーロ円は依然として欧州ソブリンリスクに関心が集まるものの、ギリシャ絡みについてはかなり下方硬直ができているため、以前のように下値を攻める動きとはなりにくくなってきた。昨日はダウ平均が前日比で213ドル高と大きく回復する中、一時113円にワンタッチしたことで、テクニカル的には日足一目均衡表基準線が控える113.70-80付近がターゲットとなってきた雰囲気だ。いままで市場のセンチメントを握っていた欧州債務リスクが緩和してきたことで、全体的にリスクセンチメントが回復しつつあると考えることもできそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  90.80-92.50
ユーロ・円 111.80-113.80
ポンド・円 132.20-135.80

【今日の主な経済指標】

08:50 JPY 第三次産業活動指数
14:00 JPY 金融経済月報
17:30 GBP 失業率
17:30 GBP 失業保険申請件数
18:00 EUR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 卸売物価指数
21:30 USD 住宅着工件数
21:30 USD 住宅着工件数
21:30 USD 建設許可件数
21:30 USD 建設許可件数
22:15 USD 鉱工業生産
22:15 USD 設備稼働率

≪2010年6月15日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
ダウ平均は213ドル高と急反発し年初来の下げをほぼ消したことで参加者は安心感
から「ブル」となっている。欧州経済を巡る不透明感は依然強いものの、市場心理
は楽観論に傾きつつあり、過度の円高は避けられそうだ。本日は住宅着工件数など
米景気指標の結果などを受けた株価の動向を注視したい。


ポンド円は「ブル」
欧州債務危機が緩和に向け一歩進んだとの期待から参加者のセンチメントは改善し
「ブル」となっている。今後の展開だが、欧州PIIGS諸国の信用不安からユーロの
下落が再開した場合はポンドも目先影響は免れないとみるものの、英国の景気やイ
ンフレ見通しが上向くなどの利上げ観測も浮上していることから、欧州通貨内では
比較的健闘しそうだ。対ユーロでの買いは検討してみたい。


豪ドル円は「ブル」
ダウ平均が200ドル近く上昇したことで、投機資金が原油市場に流入。NY原油先物
7月限は一時77.16ドルまで上昇したことで資源国通貨である豪ドルは「ブル」。
豪準備銀行理事会議事録が「これまでの利上げによって状況を見守る柔軟性を確保
した。短期的には政策金利の据え置きが適切と判断している。」などとハト派的な
内容に追加利上げ期待は後退した格好となっているものの、金利差を背景とした買
い需要も旺盛で下値はサポートされやすいとみる。


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