2010/6/11 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、NZ準備銀行が0.25%の利上げに踏み切り対NZドルで円売りが強まるとドル円もつられる形で91.382円まで上昇した。しかし、寄り付きから上昇して始まった日経平均が徐々に上値を切り崩していくと、ドル円は91.13円付近まで反落。その後に発表された豪雇用統計が強い内容だったことから対円、対ドルで豪ドルが買われた。豪ドル円での円売りが他通貨にも波及する中、対ドルで豪ドルやユーロが買われたことを背景にドル円への影響は限定的であった。欧州勢の参入後は欧州株が小安く始まったことで90.85円付近まで一時下落したが、NYダウ先物が上昇したことをきっかけに欧州株が持ち直し91.35円付近まで買い戻された。なお、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表したが、予想通りの据え置きだったこともあり、為替への影響は限定的だった。NY時間に入ると、寄り付きから大幅高となったNY株式を背景にドル円は一時91.469円まで上昇した。その後、利益確定の売りが散見され一時91円台を割り込んだが、NY株式が引けにかけて上げ幅を拡大したことから、徐々に買い戻され91.338円で取引を終えた。

ユーロ円は大幅反発。序盤は日経平均が堅調に推移したことでリスク選好の動きが強まり、110.04円付近まで上昇。また、中国の全国社会保障基金理事会の理事長が「ユーロ圏は債務危機を切り抜けるだろう」と述べたこともユーロのサポート材料となった。欧州勢の参入後は、NYダウ先物が上昇したことを背景に一段高となる110.42円付近まで上昇した。その後、欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表を前に鈍い値動きとなったものの、トリシェECB総裁が「ユーロは非常に信頼できる通貨」と発言したことで、ユーロ買いを誘ったことや米株高を背景に110.79円付近まで上値を拡大した。利益確定の売りとみられる動きから再び109円台まで反落したもののの、引けにかけてNY株式が上げ幅を拡大、リスク選好度の回復からユーロ買いの動きが強まり前日比1.413円高となる110.757円で取引を終えた。


本日の展開


今週のドル円はレンジでの動きが続いており、方向感が掴みにくい展開となっている。本日は序盤に経済指標などの取引材料が乏しいことから、唯一の手がかりとなるのは東京株式市場の動向であろうか。NY株式市場がハイテク株を中心に上昇、プラス圏で取引を終えたことから東京株式市場も底堅い値動きとなればリスク選好が回復し、ドル買い優勢の展開となる可能性が高そうだ。ロンドン時間では、英卸売物価指数(前回:4.4% 予想:4.7%)の発表が控えており、予想では改善とされているが、弱い結果になった場合は、ユーロの財政問題を背景にリスク回避の動きに流れやすいと考えられるため警戒が必要。NY時間においては、米株式市場と米長期金利の動向や、経済指標でも米小売売上高(前回:0.4% 予測:0.2%)が注目される。予測では小幅ながらプラスになっており、結果次第ではバーナンキFRB議長の「個人消費は緩やかに拡大する可能性が高い」との発言も追い風となり、92円台を試す可能性も考えられる。

ユーロ円は、先週の金曜にハンガリーの財政問題を背景に大きく値を下げていたが、今週は一転して反発する展開となっている。この流れが継続するかが、本日の焦点となろう。昨日、トリシェECB総裁は会見で「ユーロは非常に信頼できる通貨」と発言し、ユーロの信頼回復に努めている。また、2010年のユーロ圏経済については、緩やかなペースで成長する見通しとの認識を示したこともユーロのサポート材料となっている。ギリシャの財政問題もやや下火となっていることから、ユーロ安も一服となり下値を徐々に切り上げる展開が続く可能性もありそうだが、根底にあるユーロ圏諸国の財政問題で新たなネガティブ材料が出た場合には注意したい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.600- 92.200
ユーロ・円 107.600-112.500
ポンド・円 133.300-137.800

【本日の主な経済指標】

15:00 DEM 卸売物価指数(WPI)[前月比]
15:45 FRF 消費者物価指数(CPI)[前月比]
15:45 FRF 経常収支
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比]
17:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比]
17:30 GBP 製造業生産指数[前月比]
21:30 CAD 四半期設備稼働率
21:30 USD 小売売上高[前月比]
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値
23:00 USD 企業在庫[前月比]

≪2010年6月10日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル・円は「ブル」
欧州時間からリスク選好の流れが継続し「ブル」が優勢。世界的な株安連鎖などが収まり、
市場に安堵感が広がっていることから、リスク選好度が回復しているようだ。しかし、バ
ーナンキFRB議長は会見で「米国の景気二番底の懸念は完全には否定できない」と発言し
ていることから、下値に対する警戒は常に頭に入れておきたい。


ユーロ・円は「ブル」
トリシェECB理事の発言やドイツ連邦憲法裁判所がユーロ支援策への緊急拠出に対する独
議員の差し止め要請を却下したとの報道が意識され「ブル」が優勢。しかし、ブルガリア
の財政赤字予想の下方修正を巡り欧州委員会が調査に乗り出すなど、一部で不透明感が残
っており、動向を慎重に見守りたい。


NZドル・円は「ブル」
NZ準備銀行が利上げを実施し「ブル」が優勢。豪州の雇用統計も強い結果となり、オセア
ニア圏のファンダメンタルは改善しているようだ。NZ準備銀行は年内中の利上げについて
言及することはなかったが、2011年のインフレ見通しを2.3%から4.8%へと大幅に引き
上げており、利上げ期待からNZ買いの意欲が高まる可能性もありそうだ。


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