2010/6/09 EMCOM 証券「みんなのFX」

ドル円は、前日の欧州財政懸念再燃と米国株安が嫌気され朝方こそ売られたものの、菅直人新首相が就任記者会見にて「円安は日本経済にプラス」などと発言したことから円が売られ、一時91.920円まで上昇する場面がみられた。しかし、その後の欧州市場では欧州株式の軟調な推移から投資家のリスク回避志向が強まり、円が買い戻されると90.835円まで下落する展開となった。その後NYダウが一進一退となりつつも結局プラス圏で推移したことや、バーナンキFRB議長が米経済の底堅さに言及したことからドル買いを誘発、91.476円で取引を終えた。

ユーロ円は、アジア主要株価が戻り歩調となったことからリスク選好の地合となり、110.058円まで上昇した。その後、欧州株価の動向をにらんだ商いとなるも、ブルガリアの統計に関する疑念や、格付期間フィッチによる英国財政への警告などを契機に信用不安が再燃、円買い中心の動きとなったことから、108.330円まで下落した。その後は不安定な米国株の動きに合わせ売買交錯となるも、最終的には109.170円で取引を終えた。短期筋主導の値動きで利益確定を急ぐ場面も見られた。


本日の展開


昨日のNYダウは前日比+123.49ドルとなる9,939.98ドル(+1.26%)とプラス圏で引けている。バーナンキFRB議長による欧州でのインタービューにて、失業率は「当面高止まりを継続」、「多くの人々が家計の困難に直面するだろう」と雇用情勢には厳しい見方を示したものの、「米景気拡大は緩やか」として景気回復が継続するとの見方示したことで、リスク志向を若干回復させているようだ。また、エバンス・シカゴ連銀総裁も米景気回復について言及したバーナンキ氏を後押しする発言をしており、マーケットは「低金利維持」と判断しNYダウを押し上げ、ドル買いを後押しする格好となった。本日は株価をにらみつつの展開が予想されるが、欧州不安が尾を引くようなら当面は安全資産とされる円が買われやすい地合といえそうだ。

ユーロは、欧州信用不安が引き続き投資家の警戒感を煽っている。ハンガリーは財政懸念に対し公務員の給与制限を行いGDP比1.5%の削減を計る一方で2年間(時限立法)で一律16%の個人所得税導入(現在、17%と32%の2段階で累進課税)による減税を行うと述べるなど、一部で不満が高まりつつある。スペインでも公務員給与削減や年金引き上げ凍結などの緊縮財政に反対するデモが激しさを増しており、情勢は芳しくない。更に、大手格付け会社フィッチ・レーティングスによる英国財政不安への言及、そして、新たにブルガリアの統計に関する粉飾疑念が浮上するなど、欧州の悪材料には事欠かない状況の中で、市場は新たな悪材料が発覚するリスクに敏感になりつつあるものと考えられる。欧州の財政問題が拡大の一途を辿っている状況では、欧州通貨を買い進めることは難しいと考えられ。当面は下値余地の方が大きいと判断したほうがよさそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  91.000- 93.400
ユーロ・円 108.500-113.500
ポンド・円 131.000-136.000

【今日の主な経済指標】

08:50 JPY 機械受注[前月比]
10:30 AUD NAB企業景況感指数
10:30 AUD 住宅ローン件数[前月比]
17:30 GBP 貿易収支
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
23:00 USD 卸売在庫[前月比]
27:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
06:00 NZD ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利

≪2010年6月8日クローズ時点≫

ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米経済に楽観論が広がり「ブル」。
前日NYダウがプラス圏で引けたことやバーナンキ議長・エバンス連銀総裁の景気回復
発言を受け、二番底懸念はひとまず後退した格好となっている。しかし経済的にもつな
がりの深い欧州信用不安には新たな火種も観測されており引き続き警戒が必要だ。本日
23時に予定されるバーナンキFRB議長の議会証言で欧州経済について言及があるかどう
か注目したい。


ユーロ円は「ブル」
ユーロの不安と楽観視するスタンス交錯のなかポジションは「ブル」となっている。
欧州財政不安を受けたユール売りが強まる中、先日のユーロ圏16ヶ国財務相会合では、
財政危機に陥った加盟国を対象とした総額7500億ユーロの緊急融資制度の詳細で合意
している。財政緊縮推進に向けた動きと各国内での情勢を慎重に見極めながら、慎重な
判断が求められそうだ。


ポンド円は「ベア」
リスク回避色が濃厚となるなか、断続的な逆張りが入り「ブル」だ。
投資格付け会社フィッチが英国の財政赤字に対し「並外れた規模」との見解を示し、
「再建は困難」と指摘したことをきっかけに、英国は格下げ観測が生じつつある。
また同問題が民間金融機関に波及する可能性も懸念されており、これを受けて株価も
軟調に触れ、下落局面での逆張りには注意が必要と思われる。


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