2010/5/26 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、日経平均が寄付きから前日比-200円近く下落するとリスク回避の円買いが優勢となり、90円付近まで軟化。その後仙石国家戦略相が「欧州問題が世界経済・日本経済を腰折れさせるリスクが非常に大きい」と述べたことから日経平均が前日比-300円近くまで下落すると円買いが加速、89.90円付近まで下値を切り下げた。欧州勢参入後も、ギリシャ危機がスペインに拡大することに対する懸念からリスク回避の円買いが更に加速、一時89.264円まで続落となった。NY市場に入ってもダウが大きく値を下げ軟調な動きとなっていたものの、5月消費者信頼感指数は63.3と市場の事前予想(58.5)を上回り、2008年3月以来の高水準となったことで、一時300ドル近い下げ幅を記録していたNYダウが急速に下げ幅を縮小させ反発の動きを強めると90円台を回復し、終わってみれば「行って来い」となり90.181円で取引を終えた。

ユーロ円は、スペインの貯蓄銀行を巡る新たな信用不安が浮上したほか、日経平均・アジア株・GLOBEXのNYダウ先物が軒並み大幅に下落。リスク回避の円買いが強まったことから、東京市場では110円を割れるなど大幅に下落した。欧州市場に入っても株安連鎖・原油安を背景としたリスク・オフの動きが継続し、109.50円付近まで下値を拡大。さらにブリューデル独経済相が「ファン・ロンパイEU大統領によって提案されたユーロ共同債に反対」と発言したことでEU内での足並みの乱れから、一時108.830円と年初来安値を更新した。しかし、NY時間ではブラード・セントルイス連銀総裁が「ユーロ圏危機からの伝染リスクは見えない」「ユーロ圏危機を背景とした質への逃避は、米国にとっては良い側面もある」と発言したことでリスク許容度が改善。加えて、NYダウもクローズにかけて10,000ドル台を回復したことで、引けにかけ大きく反発し111.295円で取引を終えた。


本日の展開


昨日公表されたFOMCの議事録によると、12ある地区連銀のうち、3地区連銀が公定歩合の引き上げを主張している。米国の景気回復に対する期待が強まれば株安連鎖が一服し、ドル円相場も買い戻される可能性が強まるだろう。また、前日「行って来い」となったことで日足チャートは下ひげが長い状態となり、目先の戻りがどこまでになるか注目される。しかし、世界的な金融市場の動揺や、欧州の信用不安やユーロの信認低下など、根底にある信用収縮の流れに変化はないことから、仮に上昇しても短期的なポジション調整にとどまる可能性もあるだろう。

ユーロ円は、スペインの金融市場への懸念が強まったことで、事実上ギリシャ問題がスペインに飛び火したとの思惑がユーロの重石となっているようだ。また、破綻したカハスール銀行救済に5億ユーロ投じられるとみられており、財政削減が課題となっているスペイン政府の負担も増すことから、今後の対応次第では下値に対する警戒レベルを高める必要もありそう。ただし、ユーロは現在政策相場となっているだけに、欧州政策当局の出方次第では大量に膨らんだユーロの売り持ち高を解消する動きの可能性も考えられ、安値圏ではリバウンド狙いのロングポジションも検討の余地もあるかもしれない。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.00-91.50
ユーロ・円 109.50-112.70
ポンド・円 129.20-131.90

【今日の主な経済指標】

15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:45 FRF 企業景況感指数
15:45 FRF 消費支出
18:30 ZAR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 耐久財受注
23:00 USD 新築住宅販売件数

≪2010年5月25日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
行って来いの展開に方向感は出なかったものの、中古住宅販売件数や、消費者信頼感指数な
ど最近の米経済指標の好結果からは景気回復の兆しが見え「ブル」が優勢の展開となった。
リスク許容度の変化ではドル円の方向感は乏しい展開となりそうだが、極端なリスク回避の
局面では円が独歩高となる可能性も想定しておきたい。


ポンド円は「ブル」
年初来安値を記録する127円台では安値とみて参加者の買いが集中し「ブル」。本日も日欧
米市場への株安連鎖が継続すれば、ポンド円はさらなる下落リスクを警戒すべきだろう。
ただし、スペインの信用不安を警戒してユーロからポンドにシフトする動きが強まっており、
対ユーロではじり高で推移する可能性もあるだろう。


豪ドル円は「ブル」
5月の高値からは約15円ほど下落しており、割安感から現水準では「ブル」が勝っている。
しかし、本日も引き続き欧州財政危機と株式市場の影響を受ける可能性が高く、株式市場が
落ち着きを取り戻すまでオセアニア通貨は苦戦を強いられそうだ。


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