2010/5/21 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、前日の米株安を受けて日経平均が寄り付きから軟調推移となる中、積極的な取引は見られず明確な方向感無く推移した。また、本邦四半期実質国内総生産(予想:1.4% 結果:1.2%)が発表され、市場予想を下回ったが反応は限定的だった。その後、上海株などアジア株で株価が軒並み下落したことを受けて、日経平均が節目となる1万円の大台を割り込んだことを背景に、リスク回避の円買いが優勢となりドル円は90.856円まで下落した。欧州勢参入後は、前日のユーロ買戻しの動きが引き続き見られ、対ユーロでの円売りが他通貨にも波及し、円売り優勢の展開から一時91.50円付近まで反発。しかし、ドイツが国債空売り規制を実施したことを受けユーロ各国が続いて金融規制に乗り出すとの懸念や、欧州株の下落、またNY時間に発表された米新規失業保険申請件数(予想:44万件 結果:47.1万件)が予想よりも悪化したことを背景に米株式が急落。リスク資産全般を処分する動きを強め資源国通貨を中心に円買いが膨らみ、ドル円も90円の節目を割れて88.945円まで大幅に下落した。その後、米株式が下げ幅を縮小したことから、90.30円付近まで一時値を戻したが、再び米株式が下落したことでリスク回避の円買い一色となり、89.651円で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、スイス国立銀行やECBによる介入観測を背景にショートカバーが強まったNY市場の流れを引き継ぎ、114.126円まで上昇した。その後、アジア株を中心に株安となるとリスク回避の動きが鮮明となり112.114円まで下値を試す展開となった。欧州勢が参入すると、対ドルにまとまったユーロ買いが入り急騰、対円は連れ高となる格好で113.740円まで上昇した。しかし、ドイツが国債空売り規制を実施したことから欧州株が軟調に推移したことを嫌気しユーロ売り優勢の展開となった。また、NY株式市場で今年最大の下げ幅となる前日終値比376.36ドル安をつけるなど大幅安になったことから、円独歩高となり8年ぶりとなる安値109.443円をマークした。その後、スイス国立銀行の高官から相次いで介入に関する発言が聞かれると、一時は113.754円まで上昇するなど激しい値動きに。しかし、NY株式が終盤に下値を拡大すると反発も終息し112.015円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円は序盤、米株安を受けた東京株式市場の動向に注目したい。ユーロ圏の財政問題を背景に前日の日経平均も約3ヶ月半ぶりに1万円台を割り込むなど世界同時株安が進行しており、為替への影響を慎重に見極めたい。ロンドン時間に入ると、独IFO企業景況感指数(前回:101.6、予測:101.9)が控えており、予想では改善を示しているが、弱い結果となった場合は財政問題で揺れているユーロを中心に売りが対円にも波及しそうだ。NY時間は米株式や商品相場の値動き動向を主体としたリスク許容度の変化に警戒したい。なお、リスク回避相場が継続するようであれば、5月6日に歴史的な急落でマークした87.952円を目標に下げ足を速める可能性もある。なお、週末要因のポジション調整や各国要人の発言などにも注視しておきたい。

ユーロ円は、ユーロ圏の財政問題を背景に買いにも売りにも大きく反応を示し波乱含みの相場展開が続いている。ドイツの国債空売り規制の影響も続くと見られ、ユーロ各国の対応についても動向を見極めたい。またECBがユーロに対し介入を行うとの見方も一部であり、状況を見極めつつ慎重に対応したいだろう。しかし、金融規制強化を嫌気した株安も続いていることから、リスク回避ムードが強い状況には変わりはなくメインシナリオは下値を試す展開と考えられそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 87.900- 91.600
ユーロ・円 108.900-114.200
ポンド・円 125.600-132.200

【本日の主な経済指標】

14:00 JPY 景気先行指数
15:00 DEM 国内総生産
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
17:00 EUR 経常収支
17:00 DEM IFO企業景況感指数
17:30 GBP マネーサプライM4速報値
20:00 CAD 消費者物価指数
21:30 CAD 小売売上高

≪2010年5月20日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル・円は「ブル」
心理的な節目となる90円を割れて89円台では参加者は「ブル」を選択。しかし、積極的
にリスクテイクできる状況とは程遠く、上昇余地は限定的と考えられる。本日もユーロ
圏の財政問題を背景としたリスク許容度の変化がテーマとなるが、値動きが速いためポ
ジションの持ち高には注意したい。


ユーロ・円は「ブル」
約8年ぶりとなる109円台をマークしたが、対ユーロにショートカバーが散見されており
「ブル」が優勢。しかし、国債空売り規制に関してドイツとフランスで見解の相違が明
らかになっており、ユーロの求心力低下が懸念される状況といえよう。また、タルーロ
米連邦準備理事会(FRB)理事は、ユーロ圏の財政問題に関して、さらなる財政問題へ
の取り組みが必要との認識を示していることから、新たな金融支援策が浮上するとの見
方もあり、動向を見守りたい。


豪ドル・円は「ブル」
欧米株式市場や商品相場の下落を背景にリスク資産圧縮目的の売りが集まり前日比で-4
.398円と大きく下落した。しかし、押し目買いとなる動きも旺盛であり「ブル」が優勢。
また、豪ドル円は6日続落していることから反発への期待も高まっているが、先日の豪
準備銀行議事録では当面の金利据え置きが示唆され中長期的な弱気局面に入る可能性が
高いとの考え方もできることから、下げ幅を拡大する可能性もあり注意が必要だ。


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