2010/5/14 EMCOM 証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、米国株式市場の上昇を受けて日経平均は高く寄りついたものの上値を追うほどの勢いはなく、揉み合いに終始したため、東京時間は動意の乏しい展開となった。欧州勢参入後は英国のキャメロン新首相が財政再建について明言した事を受け、ポンドを中心とした欧州通貨買いとなり、ドル円も値を伸ばし、昨日高値93.634円まで上昇した。しかし、ドバイ政府系企業ナキールのイスラム債の支払いについて「トラブルが発生した」との報が伝わると、リスク回避的な円買いが優勢となり大きく値を崩した。また、米国時間に注目されていた米新規失業保険申請件数は市場予想よりも弱い結果となった事や[予想:44万件 結果:44.4万件]、金融株を中心とした米株価の軟調な推移を受けて、ドル円はじりじりと値を崩し一時92.588円まで下落、92.745円で取引を終えた。

ユーロ円は、東京時間では揉み合い、欧州勢参入後のポンド買いに連れて118.727円まで上昇したものの、ドバイ政府系企業による債券償還への懸念から値を崩した。また、ポルトガルのソクラテス首相と野党党首が追加の財政再建策で合意したと報じられたが市場の反応は限定的となった。財政基盤の弱い南欧諸国が市場の信任を得る上で財政再建は不可欠であるものの、市場では実現性を疑問視する見方が強く、ユーロ売りの流れは止まらず米国時間は下値を試す展開となり、この日の安値(116.037円)とほぼ同水準の116.125円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、引き続きギリシャを中心とした南欧諸国のソブリンリスクに対する市場の見方が主な変動要因として意識されそうだ。また、本日は3月期決算の日本企業500社超の決算発表を予定しているため、発表を受けた日本株の変動が為替市場にも影響を与える可能性があるため注意を払いたい。日足一目均衡表を見ると、今週に入ってからは雲上限(92.40円近辺)がサポートラインとなっている。南欧諸国の財政問題について新たな不安材料が出ない限りは本日もサポートとして意識される事になりそうだが、反対に下抜けた場合は下値を試す可能性も否定できないだろう。

ユーロ円は、EU・IMFによる金融支援策を受けて、ギリシャデフォルト等の最悪なシナリオは遠のいているものの、財政再建策を打ち出した国では早くもデモやストが起きており、財政再建の道のりが簡単では無い事が容易に想像できる。金融危機回避の為の一時的な経済支援として効果はあると考えられるが、財政赤字といった根本的に解決ではないため、今後もユーロにとっては上値の重い展開が予想される。本日もユーロ売りが継続した場合、5月6日安値110.507円から5月10日高値までの上昇に対し61.8%押しとなる115.014円が下値メドとして意識される水準となりそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  91.60-93.70
ユーロ・円 115.00-117.20
ポンド・円 134.00-136.60

【今日の主な経済指標】

07:45 NZD 小売売上高指数[前月比]
21:30 CAD 製造業出荷[前月比]
21:30 USD 小売売上高[前月比]
22:15 USD 鉱工業生産[前月比]
22:15 USD 設備稼働率
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値
23:00 USD 企業在庫[前月比]

≪2010年5月13日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
安全資産として買われやすい傾向が継続している事もあり、「ブル」が優勢となっている。
ユーロ売りの流れが継続し、対ユーロでの上昇も下支え要因となっているため、ドル円に
おいては本日も底堅い動きが予想される。また、米国時間には小売売上高の発表が控えて
おり、結果を受けて値が振れる可能性もあるため柔軟な対応を心掛けたい。


ユーロ円は「ブル」
ユーロに対する極端な不安心理が和らぎつつあり、参加者は「ブル」。今後はギリシャ・
スペイン・ポルトガルといった財政赤字国が、計画通りに財政再建を進める事ができるか
どうかが問題となりそう。前述諸国の国債利回りは落ち着いた水準で推移しているものの、
新たなネガティブ材料から再度利回りが上昇した場合には下値を試すかもしれない。


ポンド円は「ブル」
新首相による財政再建を掲げた事を好感しているためか参加者は「ブル」。現状ではソブ
リンリスクの中心は南欧諸国ではあるが、英国もGDP比で11%を超える財政赤字を抱えて
いるため、ソブリンリスクが市場のメインテーマとなった場合は売り圧力が強まる可能性
を秘めている。ボラティリティの高い通貨だけに今後も注意が必要となりそうだ。


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