2010/5/03 EMCOM 証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は序盤、米連邦当局がゴールドマン・サックスに対し刑事捜査を行うとの報道が伝わると94円台を割り込む展開に。しかし、日経平均が前日比+100円超の上昇となったことから再び94.10円付近へと値を戻した。その後日銀金融政策決定会合後の声明で金融緩和策の継続姿勢に市場の注目が集まっていたため、リスクテイク意欲が低下したことから再度94円台を割り込んだものの、「金融政策運営にあたり、極めて緩和的な金融環境を維持していく」ことが表明されると94円台を回復した。欧州勢参加後は、財政支援を巡ってギリシャ政府と欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)との協議が早期に妥結する見通しとなったことで、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から円売り、ドル買いが先行し一時94.583円まで値を上げた。NY市場の時間帯には米商務省が発表した1−3月期の米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.2%増と予想を若干下回ったことが嫌気されたほか、米長期金利が低下したことに伴うドル売りも入ったことから93.875円まで値を下げ、93.868円で取引を終えた。

ユーロ円は、東京市場では新規材料に乏しく全般的に小動きとなったものの、ギリシャ支援を巡って楽観的な見方が強まる中、124円台中盤で底堅く推移した。欧州市場では欧州株式市場の上昇に伴いリスク選好となったほか、10年物ギリシャ国債の独連邦債に対する上乗せ金利が縮小したこともサポート要因となり、欧州市場では125.75円付近まで上昇。NY時間でもEUやIMFのギリシャ支援策が近くまとまるとの観測から、ユーロの買い戻しの流れが強まり、一時125.956円まで上昇した。しかし、ゴールドマン・サックス(GS)が証券詐欺に関わったどうかを調べるため米検察当局が捜査に着手したとの報道からGS株が急落。その他の米金融株も軟調に推移しダウ平均が100ドル超下げると、リスク回避的な売りが優勢となり、125円を割れ、124.871円で取引を終えた。


今週の展開


さて今週のドル円だが、本邦GW中ということもあって需給的には94円半ばに輸出筋の売りが集中していると考えられることから全般的に上値の重たさを意識せざるを得ない状況と思われる。しかし、今週の米ISM製造業指数、住宅販売指数などが失望的な数値とならない限りは、一方的にドルが売り込まれる展開となることも考え難く、短期サポートライン下値としては、25日移動平均線の93円前半になると思われる。今週末には米国雇用統計の発表が控えており、オバマ米大統領は「米経済は雇用の創出を開始している」として労働市場の状況に対する自信を示しており、楽観的な見方を強めている。強い数値を示すことができれば、ドル買いが強まる展開が予想され、加えて、解決の道筋がつきつつあるギリシャ問題もクロス円の上昇を通じて後押しする展開となれば、年初来高値の94.689円を上抜ける可能性も考えられる。

ユーロ円は、財政危機に直面しているギリシャが欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に緊急融資を要請した問題で、同国政府は、融資の前提条件となる財政再建の一環として、新たな緊縮策に取り組む方針を決めた。公務員の人件費切り詰めや、一段の増税を行う内容で、EUとIMFは大筋で了承する模様だ。ギリシャ支援に関しては、具体策発表への期待は強いものの、一部不透明感も強く内容をしっかりと見極めていきたいところだ。しかし、ギリシャやポルトガル、スペインの格下げで、すでに悪材料出尽くし感が出ており、ソブリン格下げリスクを材料としたユーロ売り局面は一服しつつあると思われる。また、ギリシャ支援に関しては、支援規模も大幅に増額される可能性もあることから、目先は過度の懸念が沈静化に向かい、ショートカバーで水準を切り上げる展開が予想される。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円  93.00-96.50
ユーロ・円 120.00-128.00
ポンド・円 141.00-147.00

【今週の主な経済指標】

3日 09:30 AUD 四半期住宅価格指数
3日 17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
3日 21:30 USD 個人消費支出
3日 21:30 USD 個人所得
3日 23:00 USD 建設支出
3日 23:00 USD ISM製造業景況指数

4日 13:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
4日 17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数
4日 17:30 GBP マネーサプライM4確定値
4日 17:30 GBP 消費者信用残高
4日 18:00 EUR 卸売物価指数
4日 23:00 USD 住宅販売保留指数

4日 23:00 USD 製造業新規受注
5日 10:30 AUD 住宅建設許可件数
5日 17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数
5日 18:00 EUR 小売売上高
5日 20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
5日 20:30 USD チャレンジャー人員削減数
5日 21:15 USD ADP雇用統計
5日 23:00 USD ISM非製造業景況指数

6日 07:45 NZD 四半期失業率
6日 08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
6日 10:30 AUD 小売売上高
6日 10:30 AUD 貿易収支
6日 16:15 CHF 消費者物価指数
6日 17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数
6日 19:00 DEM 製造業新規受注
6日 20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)
6日 21:30 USD 新規失業保険申請件数
6日 21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・速報値[前期比]
6日 21:30 CAD 住宅建設許可件数
6日 23:00 CAD Ivey購買部協会指数

7日 08:50 JPY マネタリーベース
7日 14:45 CHF 失業率
7日 15:45 FRF 財政収支
7日 15:45 FRF 貿易収支
7日 16:15 CHF 実質小売売上高
7日 17:30 GBP 卸売物価指数
7日 19:00 DEM 鉱工業生産
7日 20:00 CAD 失業率
7日 20:00 CAD 新規雇用者数
7日 21:30 USD 失業率
7日 21:30 USD 非農業部門雇用者数変化

≪2010年4月30日クローズ時点≫

ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ベア」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
日銀が追加緩和に踏み切る可能性があるとの見方や、シカゴ購買部協会景気指数、ミシ
ガン大学消費者信頼感指数がそれぞれ好結果となった事が好感され「ブル」となった。
週末には米雇用統計を控えており、非農業者部門雇用者数に対する平均予想は2007年
末以来の二桁のプラス予想になっている。米雇用情勢改善期待から、さらなる上昇の追
い風が期待できそうだ。


ポンド円は「ブル」
ギリシャ支援を巡る楽観的な見通しから「ブル」が優勢となっている。5月6日に実施さ
れる総選挙に向けて選挙戦もラストスパートとなっており、現時点での世論調査では労
働党、保守党、自由民主党の3党の支持率が拮抗しており、いずれの党も過半数の議席を
獲得できないとの見方が強まっている状況から、現時点では中立スタンスで様子をみる
のが賢明とも思える。


豪ドル円は「ブル」
ギリシャ支援を巡る混乱が一服するとの期待に加え、株価や商品相場が堅調に推移した
こともあり、リスク選好が回復したことから「ブル」が優勢。しかし、この現在の水準
は2007年11月の高値(107.86円)と2008年10月の安値(54.92円)の61.8%戻しの
水準となり、戻り売りの出やすいレベルであると考えられる為、上抜けするには新規の
材料が欲しいところ。直近では5月4日の政策金利会合が最も重要なイベントとなろう。


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