金は単なる資産にあらず家宝にして継承していきたい



 投資にまったく興味がないという堅実派の石毛義章さん(仮名・29歳)がゴールドに出会ったのは、3年前の26歳で結婚を決めたときだった。

 「実は、僕が10歳の頃から将来のために、親が毎月1万円ずつ純金積み立てをしてくれたんです。それで、26歳までの10年間で積み立てた192万円に8万円を足して、200万円分のゴールドを結婚祝いとして贈ってくれたんです

 '90年から結婚した'06年まで、国内の金価格は1000円台の低水準で推移。それが'06年以降、一気に3000円を超えるまでに急騰した。もちろん、石毛さんの持つ金の価値も、1・5倍である300万円以上に

 「ゴールドってだけで結婚祝いとしてはめでたいのに、こんなに値段も上がって言うことないですよ。ボクたち夫婦に、幸せを呼んでくれていると思いました。だから、利益が出たからといって換金するつもりはありませんね

 今後急落するリスクもあるのに……と、思うことなかれ。石毛さんはそこまで折り込み済みで、現物保有を選ぶのだという。

 「ゴールド投資のことは結婚するまでまったく知りませんでしたが、これを機に調べてみると、ここ数年異常なくらい価格が上昇してますよね。普通に考えれば、また価格が下がる局面が出てくるでしょう。でも、この親から譲り受けたゴールドは、同じように自分の子供にも受け継がせてあげたいんです。そう考えると、一時的に相場が下落しても別に構いません。それよりもちょうど1㎏ちょっとなので、ゴールドバーの現物に代えて、家宝にしていきたいんですよ。まぁ、保管場所をどうするかが悩みどころなんですけど(笑)」

 さらに、石毛さんもこれを機に純金積み立てを始め、どんどん大きなゴールドバーへと成長していくという算段。親から子、子から孫と受け継げば、その存在はまさに家宝の名にふさわしいものとなるだろう。

 「孫の代には、金の茶室ができるくらい貯まってたらいいですね

 石毛さんの笑顔は光輝いていた。





石毛義章さん(仮名)
29歳、会社員。
投資はまったくの素人であり、自分から始めた経験もゼロ。
結婚を期に、親からゴールドを譲り受ける