2010/4/14 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、朝方から日経平均株価が軟調なことを背景にリスク回避の円買いが強まり、もみ合いながらも一時92.575円まで下落した。しかし欧州時間入り直後の一部報道で、本邦民主党のデフレ脱却議連による「1ドル=120円前後を目安として為替相場が適切な水準を保つように最大限の努力を行う」ことが盛り込まれた要望案が公表されると、海外勢を中心に円売り・ドル買いが強まる展開となり、93.411円まで一気に買い戻された。その後発表された、2月米貿易赤字(前回:370億ドル)が前月比:+7.4%(結果:397億ドル)と昨年12月以来の水準に拡大し、市場予想(385億ドル)より弱い結果となったことを受け、米国の早期金融引き締め観測の後退からじりじりと円が買われたものの早期に相場は調整され、引けは93.179円と方向感に乏しい展開となった。

ユーロ円は、短期スタンスで円売りを進めた参加者から円を買い戻す動きが進み、一時125.697円まで下落したものの、ギリシャ政府が実施した1年物国債、6ヶ月物国債入札が好調だったことを追い風に、一転127.077円まで上伸した。しかし弱い米貿易収支が伝わったこともあり、上げ幅を維持するにはいたらず材料出尽くしムードから軟調な展開となり、その後は散発的な短期筋から買い戻しが入り、結局126.875円で取引を終えた。


本日の展開


ドル円だが、移動平均10日線をブレイクし昨日は何度か21日線92.500円を試すなど調整ムードが漂っているようだ。このラインをブレイクするようであれば、90-91円台まで調整が入ることも想定する必要がありそうだが、米国の金利引き締め期待は依然強いと考えられる。リバウンドの手がかりとなる合図があればトレンドが転換する可能性もあり、本日発表予定の米小売売上高の結果には注目したい。また一部有力シンクタンクより「FRBがFOMC声明の文言を変更する可能性」に言及したとのレポートが出回っているとの噂から、マーケットでは本日バーナンキFRB議長が文言変更に絡む何らかのメッセージが伝えるのではないかとの思惑も高まっているようだ。加えて、各連銀総裁が公定歩合引き上げを要請しているとも伝えられており、波乱含みの展開も予想されることから注意したい。

注目されたギリシャ債入札は、ギリシャ債務管理庁によると盛んな応募があったようで、投資家の需要を示す応札倍率は、1年物国債が6.54倍(前回:3.05倍)、6ヶ月物国債は7.67倍(前回:4.87倍)と好調とのこと。前回1月を大きく上回り、当初計画(12億ユーロ)を上回る15億6000万ユーロの調達となった。週末にユーロ加盟諸国がギリシャ支援の具体案で合意したことも旺盛な需要を喚起したようだ。高い金利水準は(6ヶ月:物4.55%、1年物:4.85%)は確かに魅力的ではあるが、それだけソブリンリスクを抱えていることの裏返しでもあり、資金調達コストの高さも苦況を映し出していると捉えることもできるだろう。このことを見透かしたように、入札結果発表後はヘッジファンドの売り観測や、事前に好調な入札を織り込んだポジション調整が見られたことから、今後のギリシャ問題の根本的な解決に向けた動向に一層の注意を払いたい。

[今日の予想レンジ]

ドル ・円 91.500- 93.000
ユーロ・円 126.000-128.000
ポンド・円 142.500-146.000

【本日の主な経済指標】

07:45 NZD 小売売上高指数[前月比]
09:00 SGD 四半期国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率]
18:00 EUR 鉱工業生産[前月比]
18:30 ZAR 小売売上高[前年同月比]
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 USD 小売売上高[前月比]
21:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比]
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
23:00 USD 企業在庫[前月比]
27:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

≪2010年4月13日クローズ時点≫

ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
昨日NY引けにかけて、値を元に戻したことにより「ブル」となっている。材料消化後、
3月米小売売上高に対する期待感などの表れで再び円売り・ドル買いの流れを東京市場
へ渡した格好だ。くすぶっていた中国の利上げ観測だが、中国の新華社通信(国営)は
「利上げ見送り」との見方を報じており、当局者が3月、4月に中国インフレ率が鈍化
する可能性を指摘したため、一時後退の様相だ。米中首脳会談も無難に通過したこと
から、今後の市場の反応を見極めたい。


ユーロ円は「ブル」
良好なギリシャ国債の入札結果を受けてマーケットは「ブル」で反応している。入札
結果を受けて、メルケル独首相が「緊急支援はまだ必要な段階にない」と述べたこと
も安心感となっているようだ。しかし商品相場や米国株が下値を拡大させたことから、
投資家は未だ明確なスタンスは取りづらい心理となっているようで、材料次第では敏
感に反応する展開も予想される。


ポンド円は「ベア」
総選挙を来月に控え、ポンド円は若干弱含みの「ベア」。英国では保守党(現野党)の
マニフェストが報じられており「格下げ危機回避のための支出抑制」を訴求している。
労働党(現与党)と比較して財政再建を重要視した中身となっており、インフレ目標に
ついては引き続き消費者物価指数(CPI)を採用、現在のインフレ目標である「CPIを前
年比2%」を維持する方針だ。世論調査では、野党・保守党が若干優勢と状況に大き
な変化はなく現在のところ為替への影響は限定的なようだが、支持率に変化を与える
ような材料には要注意だ。


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