2010/4/12 EMCOM証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は序盤、前日(4月8日)のNY株式市場の上昇と米長期金利の上昇を背景にドル買い優勢の展開となった流れを引き継いだ。しかし、93.600円付近まで上昇すると、日経平均の積極的な取引が見受けられなかったこと等から上値が重くなり93.500円前後のレンジ相場を形成した。その後、トリシェECB総裁の「ギリシャはデフォルトを回避するために救済は必要ない」との発言を受けデフォルトリスクの懸念が後退したことや3月英生産者物価指数(予想:3.1% 結果:3.6%)が市場予想を上回ったことを背景にクロスで幅広く円が売られ、ドル円にも波及し一時93.780円まで上昇した。NY市場に入ると、来週に米主要企業の決算発表を控えた、米系ファンドの週末リスクを軽減したいとの思惑からポジション調整でドルが売られ93.219円で取引を終えた。

ユーロ円は、ギリシャの信用不安による過度な懸念が後退したことにより、前日比約1円の上昇する場面もみられた。序盤、手掛かり難から125円前後で一進一退の値動きとなったが、前述のトリシェECB総裁の発言を手がかりに、ユーロに買いが集まった。また、ギリシャ債とドイツ債の利回りスプレッドが縮小したこともサポート材料となり一時125.708円まで上値を伸ばした。しかし、その後に格付け会社フィッチがギリシャの格付けを「BBB+」から「BBB-」に引き下げたと伝わると125.050円付近まで反落。NY市場に入ると、来週末にユーログループでギリシャ支援策の具体案が発表されるとの報道を受けて、ギリシャ支援策の実施も近いとの期待感からユーロに再び買いが集まり125.814円まで急上昇した。その後も、対ドルでユーロが買われていたこともあり、ユーロ円は堅調に推移し125.802円で取引を終えた。


今週の展開


ドル円は、先週前半にギリシャの財政問題を背景に対ユーロでドルが売られドル円も連れ安となった。週後半に入りトリシェECB総裁を筆頭に欧州各国の要人の発言を受け信用不安が後退したことにより、ドルに巻き戻しが入ったが、4月5日高値(94.675円)からの下げ幅を戻すまでには至らなかった。以上のことから、今週も先週からの流れを引継ぎドル買いを試す展開が予想される。来週から本格化する米企業の決算発表が多数控え、米景気が引き続き改善されていることを示せれば、世界景気の回復期待も後押しとなり、前述した高値(94.675円)を上抜けする展開があるかもしれない。しかし、目先の経済指標で4月14日に米3月消費者物価指数や米地区連銀経済報告等も控えており、ギリシャの財政問題の火種が完全に消えたわけではないことから、下値への警戒は怠れないだろう。
ユーロ円は、ギリシャの信用不安が再燃し123.432円まで大きく値を崩したが、トリシェECB総裁の発言や今週末にユーログループが支援策の具体案を発表するとの報道を背景に125.802円まで値を戻した。しかし、4月5日の高値(127.824円)には届いておらず、更なる巻き戻しに期待したい。今週、欧州では大きな経済指標も少ないことから、米株式市場の動向を睨んだ展開になりそうだ。また、週末のギリシャへの支援策の内容次第では一段高となる可能性もあるだろう。どちらにしても、ギリシャ報道には過敏な反応を起こしやすい環境といえることから、慎重なスタンスで見守りたい。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円  92.20-97.50
ユーロ・円 124.10-131.00
ポンド・円 137.80-147.50

【今週の主な経済指標】

4/12
10:30(豪) 2月住宅融資額
21:15(加) 3月住宅着工件数

4/13
03:00(米) 3月財政収支
08:50(日) 3月企業物価指数
15:00(独) 3月卸売物価指数
15:00(独) 3月消費者物価指数
15:45(仏) 3月消費者物価指数
17:30(英) 2月貿易収支
17:30(英) 2月貿易収支(EU域外)
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:30(米) 3月輸出物価指数
21:30(米) 3月輸入物価指
21:30(米) 2月貿易収支
21:30(加) 2月貿易収支

4/14
07:45(NZ) 2月小売売上高(自動車を除く)
07:45(NZ) 2月小売売上高
18:30(南ア) 2月小売売上高
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:30(米) 3月消費者物価コア指数
21:30(米) 3月消費者物価指数
21:30(米) 3月実質所得
21:30(米) 3月小売売上高コア指数
21:30(米) 3月小売売上高指数
23:00(米) 2月企業在庫

4/15
03:00(米) 米地区連銀経済報告
13:30(日) 2月鉱工業生産(改訂値)
21:30(米) 4月NY州製造業景気指数
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
22:00(米) 2月対米証券投資
22:00(米) 2月財務省対米証券投資
22:15(米) 3月設備稼働率
22:15(米) 3月鉱工業生産

4/16
14:00(日) 2月景気動向指数CI(速報値)
16:15(スイス) 3月生産者輸入物価指数
18:00(ユーロ) 3月消費者物価指数(確報値)
18:00(ユーロ) 2月貿易収支
21:30(米) 3月住宅着工許可件数
21:30(米) 3月住宅着工件数
22:55(米) 4月ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)

≪2010年4月9日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
ギリシャの財政問題の懸念が緩和したことを背景にクロス円全般が買われ、対円でのドル
買いが進み参加者は「ブル」を選択。本日早朝、日銀の金融政策決定会合が控えており市
場の関心が集まっている。9日に鳩山首相は記者団に対し、政府と日銀が一体で取り組む
勢を強調したことから、デフレ脱却に向けてどういった議論が交わされるのか注視したい。


ユーロ円は「ブル」
ギリシャの信用不安が後退したことにより、ユーロに買戻しが入ると睨み参加者は「ブル」
を選択。今週もNY株式市場が連騰となればリスク許容度の回復から、リスク選好が高まり
高金利通貨を中心に買われる展開から、ユーロの上昇トレンドが形成される可能性もある
だろう。ただし、ギリシャの財政問題次第という条件付きのため、下値への警戒は怠れな
いだろう。


豪ドル円は「ブル」
引き続きNY株式市場が堅調な推移を背景に、リスク選好度の高まりから高金利通貨の豪ド
ル需要が旺盛だった。参加者も引き続き「ブル」を選択。また、欧州のソブリンリスクの
影響が大きく見受けられないことから、相対的に豪ドル優位は続きそうだ。しかし、中国
の人民元切り上げ観測もでていることもあり、バイアスの傾けすぎには注意が必要だろう。


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