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 「スキャルの目標は最低3銭。スキャルだと注文ボタンを押した瞬間にレートが変わっちゃうこともあるから1銭、2銭を目標にすると、瞬間的にレートが切り替わったり、スベって利益が出ないこともある。それを避けるために最低3銭以上の利幅がとれる局面じゃないと、オレは入らない」

 と言いつつしばらく"待ち"の時間。その日の午後2時台は特に値動きが小さく、エントリーするタイミングが見つからない。そもそも週初めとあって、全般動きに乏しい……。ついに見かねた兄貴は強引にユーロ/円を再びショート(図②)。ちょうど、ユーロ/円が動きを見せたときだった。

 「今日の高値に近づいているけどずっとブレイクできていない。そこで、長い陰線が出て、次も長い上ヒゲが付いた陰線。支持線になると思われた雲を抜いてきたし、しばらく下げるんじゃない」

 そんな兄貴の言葉とは裏腹に、なんと相場は急反発!みるみる含み損が増えていく……。ヤバイっすよ、兄貴! そろそろ損切りしたほうがいいんじゃ?

 「損切り? しないよ。だって、する理由がないもん。5分足で見ると長い上ヒゲが出て下げに転じてるし、15分足で見ても高値で長い上ヒゲが出てからもみ合ってんだろ?この形、よく見てみろよ。長い陰線の高値も安値も更新しないで小さな陰線と陽線が並んでいるだろ、これは変形の"下げ三法"だよ。下げ始めたら、ガクっと下がるはず。要はチャート全体を見ても売りシグナルのほうが強いってことよ」

 だが、100万通貨もショートしたら、ダメージは小さくない。一時含み損は30万円に……が、兄貴は気にせず放置して、新たな通貨ペアに目をつけた。

 「ついでにポンドも売ってみようか。ユーロがモジモジして動きが少ないから、10万ポンドだけな」

 ここで売ったポンド/円(図④)は、放置してあるユーロ/円の動きにも気を配るため10銭下に利確の指値を入れておくことに。英ポンドは値動きが大きいため、2銭、3銭の小さな値幅を狙う必要はないのだ。すると、こちらは約50分後に指値が約定。見事2勝目!

 そろそろウォーミングアップも終わりか、腰を据えてトレードを始めた兄貴。英ポンド/円(図⑤)、ユーロ/米ドルにそれぞれ10万通貨ずつ売りを入れる。って、今、売りシグナル出てました?

 教科書どおりのシグナルを探してたら日が暮れちゃうって。実際のチャートじゃ、変形した形で出ることがほとんど。どんな変形パターンがあるかは、ひたすらチャートを見て経験を積む。FXは簡単だけど、何の努力もせずに勝てるほど甘いもんでもないんだよ」






■兄貴
酒田五法と"男売り"、スキャルピングを武器に1か月で8100万円もの利益を上げたトレーダー。ブログ「FXデイトレード兄貴の随筆」で日々の成績を公開中