2009/09/28 EMCOM証券「みんなのFX」

ドル円は序盤、輸出企業から駆け込み的なドル売りが持ち込まれたほかには特に目立った動きもなく緩やかに円高が進む展開となった。その後、G20にて藤井裕久財務相が円高容認と受け取れる発言を繰り返していることが引き金となり、円高が進む展開となった。更に、米商務省が同日発表した8月の新築一戸建て住宅販売件数が5カ月連続のプラスとなったことを受け、リスク選好によるドル売りが円高進行に拍車を掛け、一時約7カ月半ぶりの安値となる89.463円を付け、89.582円で引けた。

ユーロ円は、ポンドの急落につられて133円を割り込む展開となり、実需の売りやリパトリがらみの円買いが仲値前後に集中したことから軟調に推移。G20の「円高容認」発言でさらに下値を拡大させ131.585円で引けた。
また、ポンド円は2日連続で暴落。相次ぐネガティブな要人発言や、金利先安感が強まる等弱い材料が目立つポンド円で、本日高値から4円近くも水準を下げて142.801円で取引を終えた。


【今週の展望】


G20声明には、景気刺激策の持続と経常不均衡の是正の方向性が盛り込まれた一方で、現在のドル安について触れることはなかった為、「ドル安容認」と受け止められたのではなかろうか。また、藤井財務相が「市場介入に反対」する姿勢を改めて示したことで、今週は「円高ドル安」地合いが継続する可能性が高そうだ。

ドル円は、今週四半期末を迎えて、企業の利益送金やグローバル投資家のリバランスなどで不規則なフローが飛び交い、予測が難しい局面だろう。ただし、米国の利上げ観測後退でドルが買いづらくなるとともに、円キャリートレードの巻き戻しや日本勢のリパトリなどでドル安・円高傾向がさらに鮮明となっていくかもしれない。90円を割ったことで歯止めが利かなくなる可能性は高く、下値警戒を怠ることはできない。

ユーロ円は、高値からの調整も一服し、米国の利上げ観測後退を背景に再び上値をうかがう展開となろうか。
株安連鎖懸念によるリスク回避ムードが沈静化する事が条件だが、安全通貨のドルが売られ、相対的にユーロが買われる流れが再開するだろう。ただし今週は、四半期末で、円キャリートレードの手仕舞いや、日本勢のリパトリによる円買い圧力が高まっていることも否めない為、慎重なスタンスで流れを見極めて行きたい。

ポンド円は先週、日替わりでネガティブな要因が飛び込んできた。中でも、キングBOE総裁の「ポンド安は、英経済がバランスを取り戻すのを助ける」「英国はAAAの信用格付けを失う寸前にある」等は今週もボディブローのように効いてくるだろう。先週一週間で7円強下落しており、多少の反発はあるだろうが、積極的に買いポジションはリスクが高い為、戻り売りが無難となるか。

[本日の予想レンジ]

ドル ・円 87.00-92.00
ユーロ・円 130.00-135.00
ポンド・円 138.00-150.00

【本日の主な経済指標】
9/28
なし

9/29
07:45(ニ) ニュージーランド 住宅建設許可件数
08:30(日) 全国消費者物価指数
08:30(日) 東京都区部消費者物価指数
17:30(英) マネーサプライM4確定値
17:30(英) 消費者信用残高
17:30(英) 四半期国内総生産
17:30(英) 四半期経常収支
18:00(欧) 消費者信頼感
22:00(米) ケース・シラー米住宅価格指
23:00(米) 消費者信頼感指数

9/30
08:50(日) 鉱工業生産
10:30(豪) 住宅建設許可件数
10:30(豪) 小売売上高
11:00(ニ) NBNZ企業信頼感
14:00(日) 新設住宅着工戸数
16:55(独) 失業率
18:00(欧) 消費者物価指数
20:00(米) MBA住宅ローン申請指数
21:00(南ア)貿易収支
21:15(米) ADP雇用統計
21:30(米) 四半期実質国内総生産

10/1
08:50(日) 日銀短観
17:30(英) 製造業購買担当者景気指数
18:00(欧) 失業率
20:30(米) チャレンジャー人員削減数
21:30(米) 新規失業保険申請件数
21:30(米) 個人消費支出
21:30(米) 個人所得
23:00(米) 建設支出
23:00(米) 住宅販売保留指数
23:00(米) ISM製造業景況指数

10/2
08:30(日) 全世帯家計調査
08:30(日) 有効求人倍率
08:30(日) 失業率
08:50(日) マネタリーベース
18:00(欧) 卸売物価指数
21:30(米) 非農業部門雇用者数変化
21:30(米) 失業率
23:00(米) 製造業新規受注

さて、マーケット参加者のポジションは......

≪2009年9月25日クローズ時点≫
ドル・円  : 「ブル」
ユーロ・円  : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円  : 「ブル」
NZドル・円  : 「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
藤井財務相の円高容認発言から90円の心理的サポートが崩れ、89円に突入すると割安感
からドル買いが殺到し「ブル」に。米新築住宅販売件数は6ヶ月連続の改善で米景気回復
期待の足元を支える住宅市場のセンチメントは底堅くなったと言えようが、米景気回復が
ドル安に繋がる現在の状態ではドル円の下値が拡大する可能性にも注意したい。


ユーロ円は「ブル」
ユーロも「ブル」。金曜のユーロ安は調整局面と見られ、むしろ今回の円高に買い意欲が
旺盛な一日となった。
また、ジョーダンSNB(スイス国立銀行)理事による「SNBは対ユーロでのスイスの上昇
に断固として対抗し続ける」との介入発言が今後もユーロのサポートとなろう。


ポンド円は「ブル」
2営業日で5円以上の下落。反発を期待してロングポジションが優勢。確かに下落幅が大き
かった為に、ショートは取り辛い状況だが、BOEのハト派スタンスや英国金融システムの
脆弱性を嫌った資金流出に歯止めがかからず、下値を模索する動きが一段と強まる可能性
も否定できない。チャートの形状も、163円付近でのダブルトップが完成しており、テク
ニカルにも急落のリスクが高まっている。さらなるポンド独歩安に備えていきたい。


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