2010/3/31 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、東京市場序盤に発表された本邦2月失業率が4.9%、2月有効求人倍率は0.47倍といずれも市場予想通りの結果となったものの、4月1日に予定されている第一生命の株式上場に伴う海外勢の円買い観測から下落。加えて、中国人民銀行の金融政策委員に任命された夏斌氏が「中国はできるだけ速やかに人民元の段階的な上昇を再開すべきだ」と述べたことも円買いを加速させ、一時92.119円まで安値を拡大した。欧州時間ではもみ合いの展開が続いていたが、NY時間には1月米ケース・シラー住宅価格指数が前月から改善したことを受けドル買い優勢の展開となった。また、3月米消費者信頼感指数が予想より強い内容となったこともドル買いを後押し、加えて、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも散見されると前日の高値92.781円を上抜けて上昇に弾みが付いた。ドル円は一時1月8日以来の高値となる93.014円まで値を上げた。引けにかけては93円台に観測されている国内勢の断続的な売り注文が嫌気され上げ幅を縮小し、92.801円で取引を終えた。

ユーロ円序盤は、本邦輸出企業の売りに押され、124.70円付近から124.170円へと下落。ポンド円も円が主要通貨に対して買われる展開に138.029円まで下落したものの、中国人民銀行の夏斌金融政策委員の発言を受けた人民元切り上げ観測を背景に次第にドル売り優勢の展開から、ユーロドルやポンドドルが上昇。さらに欧州時間に発表された独2月輸入物価指数や英3月ネーションワイド住宅価格の結果が軒並み市場予想を上回ったことが好感され、ユーロは125.50円付近、ポンドは139.50円付近までそれぞれ上げ幅を拡大した。その後もポンドは英第4四半期GDP確報値が上方修正された事が支援材料となり、ストップロスの買いも巻き込みながら一時140円台を示現。引けにかけても堅調な値動きが継続し、1.285円高の139.851円で引けた。一方のユーロ円は上値の重い展開に。ギリシャが突然実施した国債の入札において、10億ユーロの上限に対し調達額がわずか3.9億ユーロに留まったことに加え、フランスが格下げされるとの噂が流れたことが圧迫材料となり、本日高値125.459円から約1円反落し、124.491円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、米経済指標の改善傾向から米経済に楽観的な見方が広まりつつあり、ドル買い優勢の動きに弾みがついている模様か。年初来高値である93.779円も視野に入っており、このレベルを上抜けすることができるかがポイントとなりそうだ。当然、2日の米雇用統計の内容を見据えた展開も予想され、雇用情勢に警戒感が強まっている点は念頭に入れておきたい。前日の消費者信頼感指数は52.5と景気判断の分岐点を上回ったことでポジティブサプライズになったものの、構成項目の業況、期待指数が上昇しているなか、現況の雇用は前回よりやや悪化している。しかし、目先は、米金利先高観が強まる一方、日本の出口戦略は未だ視野に入っておらず、本日は金利面からは引き続きドル買いに分があると考えることもできそうだ。

ユーロ円は過去最大規模に膨らんでいた投機筋のユーロショートポジションの買い戻しが焦点となりそうだ。株高、商品高を背景に投資家のリスク選好も高まっており、新年度に向けて安全通貨のドルと円を売る動きが一段と鮮明となる可能性もある。ただし、英FT紙の「欧州の財界首脳は、ギリシャやポルトガルなどの国の債務問題が、既に成長が停滞している欧州経済を一段と弱め、アジアや米国にさらに後れを取る」との報道が示すとおり、域内経済・財政の両面において依然として不透明感が残り、欧州通貨の上値を抑える要因は払拭されていないことは念頭に入れておきたい。また、ギリシャが昨日突然実施した国債の入札では、調達額の半分にも満たなかったことで、ギリシャは市場からの資金調達は困難との懸念が広がり、ギリシャ問題が蒸し返す可能性も浮上している。加えて、今週金曜日の米雇用統計が大幅に上振れする可能性もあり、対ドルでも警戒が必要となろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  92.30-93.90
ユーロ・円 123.00-125.50
ポンド・円 138.20-142.50

【今日の主な経済指標】

10:30 JPY 毎月勤労統計調査
11:00 NZD NBNZ企業信頼感
14:00 JPY 新設住宅着工戸数
15:45 FRF 卸売物価指数
16:55 DEM 失業者数
16:55 DEM 失業率
18:00 EUR 失業率
18:00 EUR 消費者物価指数
18:30 CHF KOF景気先行指数
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:00 ZAR 貿易収支
21:15 USD ADP雇用統計
21:30 CAD 月次国内総生産
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
23:00 USD 製造業新規受注

≪2010年3月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ベア」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ベア」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ベア」
93円台を示現したことで参加者のショートポジションが優勢となり、前日に引き続き「ベア」。
市場の関心は早くも米国の雇用統計に集まっているようだ。4月2日に発表が予定されているが、
その日ユーロ圏はイースターで休場となる。米国は休場ではないものの、債券市場も半日取引
となるなど、雇用統計時の流動性は非常に悪くなると懸念され、大荒れの展開も予想される。


ポンド円は「ベア」
強い英経済指標を受け一時140円を上抜ける展開では高値警戒感から参加者の売りが集中し
「ベア」。本日は特に英国に関しての大きな指標発表はなく、外部環境に左右される展開とな
りそうだ。依然、政局不安や財務不安などがあるが、市場はそれを織り込みつつあり、米格付
け会社S&Pが英国のトリプルA格付けを確認したことで当面はソブリン・リスクも後退し、下
値を徐々に切り上げる展開も予想される。


豪ドル円は「ベア」
来月6日に実施されるRBA理事会で政策金利を0.25%引き上げるとの見通しを示したことを背
景に再び豪利上げ期待が高まっている。また、日本の低金利長期化観測や新年度の外債投資拡
大の観測から、対円は特に先高観が強まっており、年初来高値の86.203円も視野に捕らえては
いる。しかし、参加者からは高値警戒感も燻り始めており、僅かながら「ベア」優勢となって
いる。


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