吉田 恒
 世界同時株安、リスクオフの動きは、先週後半から、やや株高・円安、リスクオンに戻すところとなった。過去において本格的なリスクオフ拡大となった局面を参考にすると、それも当然のようだ。勝負はこれからかもしれない。


◆勝負は「二番天井」確認後なのか!?



 17日、リスクオンに戻したことについて、一般市況解説は以下のように説明していた。「世界の主要中央銀行が金融緩和策を維持あるいは強化するとの観測で株式相場が上昇したことから、逃避先とされる円の買いが弱まった」(18日付けブルームバーグ)。

 さて、過去10年間で代表的なリスクオフ相場の始まりは2007年と2011年だが、この2局面も同じような解説があったかはわからないが、いずれにしてもリスクオフ拡大は一辺倒ではなかった。

 2007年と2011年から始まったリスクオフ相場をNYダウで見ると、以下のようなプライスパターンに整理できる。1)1か月半程度で7-10%下落、2)その後の2-3週間で下落率が1-3%に縮小、3)その後本格下落が再開し、下落率を一気に15%以上へ拡大<資料参照>。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=734788

1021資料
 さて、今回のNYダウ最高値は9月19日の1万7279ドル(終値ベース)。約1か月経過する中で、これまでの最大下落率は7%弱に達してきた。「本格的リスクオフ相場も1か月半、7-10%程度で一幕目が終わった」という意味では、そろそろ一幕目のクライマックス局面に入っている可能性は頭に入れる必要があるだろう。

 ところで、過去の代表的なリスクオフ相場ですら、一幕目が終わった後、2-3週間の調整局面、下落率を1-3%に急縮小する動きがあった。本当にリスクオンが終わったか、「天井」を打ったかを試す、いわゆる「二番天井」の動きだ。

 今回もすでにそんな「二番天井」を試す局面が始まっているなら、10月末、11月初めにかけてリスクオンが続いてもおかしくないかもしれない。NYダウが下落率を1-3%に縮小するなら、1万6700ドル-1万7100ドル程度まで反発してもおかしくないといった計算になる。

 それにしても、過去の本格リスクオフ相場において「二番天井」のきっかけは何だったのか。リスクオフ対策もあるといった考え方にスポットが当たる中でリスクオンに戻すのは想像できる。ただ、結果的にその期待は一時的に過ぎず、「リスクオフ対策なし」となる中で、いよいよ本格的リスクオフが拡大に向かったということではないか。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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