吉田 恒

 独長期金利(10年債利回り)が1%を割り込んできた。ユーロ圏のデフレ転落を織り込む象徴的な動きといえるだろう。ではこれで金利や為替がどうのように動くかについて、今回は考えてみたい。


◆独金利はいったんクライマックスの可能性



 上述のように独金が1%を割り込む動きとなるなか、ただ一方で、独長期金利の90日移動平均線からの乖離率はマイナス30%近くまで拡大してきた<資料参照>。経験的には独金利も下がり過ぎで、独金利低下のクライマックス局面に入っている可能性が高そうだ。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=699444

資料
 ここ数年で、独長期金利の90日線からの乖離率がマイナス30%超で拡大一巡、金利下がり過ぎが限界を極めて修正に転じたのは2011年9月と2012年6月だった。ではこの2つのケースで、下がり過ぎ修正の金利はどのように上がり、そんな独金利上昇のなかでユーロはどうなったか。

 結論的にいうと、下がり過ぎ修正の金利上昇は、短期間で比較的大きなものになっていた。ただその割に、ユーロ反発は意外と限られる結果にとどまっていた。

 例えば、上記2つの例で、独長期金利は1か月以内に0.4%程度の上昇となった。かりに今回、0.9%台から同じような金利上昇に向かうなら、独金利は1か月以内で1.2-1.3%程度まで上昇する計算になる。

 上記2例でユーロ反発はどうだったかといえば、短期間で最大3%程度にとどまっていた。今回かりに1.33ドル台から3%程度の反発が起こるなら1.35-1.36ドル程度という計算になる。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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