警察がいくらアナウンスしても、壊滅どころか増殖を見せる詐欺犯罪。犯罪者たちは標的を無差別に定め、荒稼ぎに邁進している。その最新手口を探った。


◆「小切手」「私書箱」「スクリプト」etc. 被害額は年間約500億円



詐欺の被害金額の推移
 過去最悪だった'12年の記録を上回る勢いで、振り込め詐欺などの特殊詐欺の被害金額が増加している。

「4年連続で被害金額は増加しており、これまで関東圏中心だったのが静岡、大阪など西へと延びています。新幹線の駅が現金授受の場となるケースがあるので、静岡以西の駅には刑事を配置して警戒する態勢を敷いています。手口も巧妙化、多様化が進んでおり、しばらく勢いが止まりそうにない」(全国紙記者)

 そうしたなか、SPA!は犯罪グループの一人に接触。最新のトレンドについて聞き出す機会を得た。

◆詐欺師の稼ぎどきは午前中 不審な電話には注意が必要

「私が知っているだけで、都内に20~30の詐欺グループがある。社債や未株(未公開株)、健康食品など一応は“現物”を伴う手口もあれば、オレオレ詐欺のようになりすましてカネを引っ張るやり方も健在です。ただし、両方とも電話営業のアプローチから集金方法までだいぶ変わってきている」

 こう語るのは、'08年頃から詐欺グループの一員として悪事に手を染めたというA氏。社債も未株もオレオレ詐欺も、ひと通り経験していると豪語する。

詐欺グループの拠点から押収された現金や電話機
「今の詐欺グループの電話営業部隊は午前中が勝負。特にアツいのが8時30分前後で、最近流行ったシナリオで言うと『会社の小切手を落としてしまった、もう死ぬしか方法がない』と泣きながら電話するんです。出勤中に落としたという設定でね。ここで釣れれば朝一で銀行に向かってもらえるから、誰かに相談される前にカタがつくことが多い。電話をかけるコたちは14時30分には皆帰ってますよ」

 また、最近の傾向としてスパムの復活も挙げられるのだという。

<ロト6の攻略法で億GET>

<7700万円振り込む用意があります>


 なんてスパムメールをもらったことはないだろうか。それには、こんな意図がある。

「ロトとか宝くじは、高齢者狙いですね。当せん番号が発表されると、翌日の新聞に載るでしょう? そのタイムラグを利用して、『おばあちゃん、明日の新聞見てごらん? これから言う番号が出てるはずだから』って信用させるのが入り口。お年寄りはネットを見ないし、新聞をとっていますから。こうして引っかかったカモに、今度は『確実に1億当たる方法がある。半分は戻してくださいね、政治家の●●先生の活動資金になるので』なんて持ちかけて、先に情報料として数百万円を出させます。いまだに引っかかる人はいますね」

― [無差別詐欺]の最新手口を暴露する!【1】 ―