吉田 恒
 7月は株高、円安、リスクオンのスタートとなった。ただ、とくに米株(NYダウ)を調べたところ、7月の第1営業日はそもそも株高になる確率が高かった。そんな株高でスタートした7月が結果的に株安に転じた場合は、10%以上の株大幅反落が起こっていた。その意味では、この7月株高が持続するかが重要な意味を持ちそうだ。


◆株高スタートながら株安になった7月とは?



 2000-2013年のNYダウについて、7月第1営業日の騰落状況を調べたところ、14年間で10回が株高、つまり7割以上の確率で株高となっていた<資料参照>。7月第1営業日は、半期末、四半期末明け、新たな半期、四半期のスタートということでリスクテークに動きやすいことが、このような結果の一因ではないか。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=674627

米株の「7月アノマリー」をご存知ですか?
 今年の7月1日は、日銀短観発表後、日経平均が大幅高に向かった。またRBA(豪州中央銀行)理事会後、豪ドルが一段高に向かった。これらに共通するのは注目イベント後のリスク資産選好拡大ということだ。新たな半期、四半期のタスートに当たり、ある意味では理屈抜きでリスクテークに動いた結果ということもできるのではないか。

 では、この「7月株高」は持続するのか。過去14年間で、7月第1営業日に株高となったものの、月足は陰線(株安)になったケースが2007年と2011年の2回あった。2007年は間もなく、株高がピークアウトし、株安の中期トレンドへ転換した。

 2011年も、後から振り返ると重要な経済局面の転換期だった。ECBはこの年4月と7月に2度利上げしたが、秋以降は欧州債務危機が本格的に再燃に向かった。米国では8月に国債デフォルト騒動が起こり、景気悲観論が急浮上するところとなった。こういった中で、NYダウも最大10%を大きく超える反落に向かった。

 以上からわかることは、7月第1営業日の株高は、ある意味で「無条件反射」のような結果ともいえるだろう。ただかりに、経済局面や株価トレンド変化が潜航しているなら、この株高は続かない。その意味では、7月株高の持続性が、今後のリスクオンの株高、円安が続くかを見極めるうえでのカギになりそうだ。(了)

◆7月の会場及びWEBセミナーのご案内
7月9日=「為替の学校」M2JFXアカデミア予測編
7月26日=「為替の学校」M2JFXアカデミア・大阪1デー
http://www.m2j.co.jp/seminar/

【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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