吉田 恒 近年のGW及び5月相場は、為替の混乱、円高パニックという記憶の強いものになっています。為替のアノマリーとしても、「GW円高パニック」や「セル・イン・メイ」などがあります。この2つのアノマリーは、ここ数年は円安、株高にとって「鬼門」のようになってきましたが、果たして今回はこれを無事通過できるでしょうか。


◆円安の2つの「鬼門」の一つ、GW円高とは?



 今回はとくに「GW円高パニック」について考えてみたいと思います。その代表例は2010-2011年と2年連続で起こったGW円高の動きですが、主役はドル円以上にクロス円だったということです。

 たとえば、2010年のGW円高において、ドル円は5月4日の95円手前から5月6日には88円割れへ、約2営業日で最大7円のドル安・円高になりました。ただこの局面で、ユーロ円は5月6日一日で120円から110円へ10円のユーロ安・円高になったのです。

 2011年のGWで、ドル円は4月27日の82.7円から5月5日には79.5円へ、最大で3円以上のドル安・円高になりました。ただ、ユーロ円は5月5日一日で120円手前から116円割れ近くまで、最大で3円を大きく上回るユーロ安・円高になったのです。GW期間中では、122円手前から115円割れ近くまで、最大7円近いユーロ安・円高となりました。

 以上2回の代表的な「GW円高パニック」に共通したのは、GWが円「売られ過ぎ」修正本格化のタイミングに重なったということです<資料参照>。比較的薄商いのGWに円売りに偏り過ぎたポジションが一転逆流に向かうと、ドル円以上にクロス円の反動的円高リスクが大きくなりやすかったということではないでしょうか。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=633394

ユーロ円

 その観点からすると、最近は例年以上の円「売られ過ぎ」の状況が長く続いていますので、GWでそれが逆流した場合の反動的円高リスクにはやはり注意する必要があるのではないでしょうか。そしてこれまで見てきたことからすると、その場合はドル円以上にクロス円の円高リスクが大きくなる可能性を、念のために頭に入れておく必要があるかもしれません。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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