吉田 恒 今年に入ってからのドル/円は終値の最大差が5円未満にとどまるといったきわめて狭い値幅での小動きが、これまでのところ続いている。ただ、これは調べてみたところ、決して特別の小動きというわけでもなさそうだ。達観した言い方をすると、一年の「滑り出し」がこのような小動きでも、最終的には一年で10-20円程度の値幅の動きになるというのがこれまでの実績だった。


◆「滑り出し」小動きは異例ではない



 過去10年間の1-3月のドル/円値幅(日足終値の最大差)を調べたところ、2005、2006、2010、2011年が5円前後にとどまっていた。今年の場合、4月22日現在で、ドル/円値幅は4円台にとどまっており、小動きが続いた印象が強いが、こんなふうに調べてみると、一年の滑り出しの3-4か月、5円前後の狭いレンジでの小動きになるというのは、今回が極端な例というわけでもなさそうだ。

 一年の滑り出しが、今回と同様に小動きになった上述の4回は、年間値幅は最終的に10-20円程度に拡大した<資料参照>。今年の場合も、結局年間値幅が10-20円程度に拡大するなら、それが目一杯円高なら85-95円、逆に目一杯円安なら110-120円になる計算になる。では、そんなふうに方向性を伴うドル円の動きはいつから始まるのか。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=630697

円安 4月末から5月にかけては日本の大型連休、「ゴールデンウィーク(GW)」。このGWは、比較的為替相場が荒れやすいことで知られているが、果たしてそんなGWも経てなお小動きが続くのだろうか。

 とりわけ、2008年から2011年にかけては、GW前後において短期間で一気に円高が進むといった「円高パニック」が繰り返された。論理的に説明できないものの、頻繁に繰り返される法則、「アノマリー」の代表例の一つだ。

 それにしても、2007年から2011年まで米ドル安・円高基調が展開し、とりわけ2008年リーマンショック以降、「金融危機の時代」といった様相が強まったことから、GWという日本の市場参加者が少なく、薄商いで値動きが不安定な間隙を襲った出来事だったのかもしれない。

 GWで「円高パニック」が起こったケースの共通点は、円の売られ過ぎが逆流したということだった。足元は、そんな2011年までに比べてより円「売られ過ぎ」の状況が続いている。その点も気になるところではある。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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