「国内のネット転売市場は飽和状態です。高い粗利が見込める流行商品を見つけても、落札価格の検索ツールが発達した今では、2〜3か月でライバルがマネして、その後はダンピング競争が始まるだけですから……」

そう語るのは浅瀬善夫氏。「オークファンなどの検索ツールを利用すれば、特別な目利き力がなくても、誰でも参入できる」という触れ込みで注目されたネット転売だが、“誰でもできるということは競争相手が増える”ということ。
仮に自分だけが発見した“お宝”であっても、数か月後には2匹目のドジョウ狙いの同業他社で埋まってしまう。浅瀬氏自身、せっかく見つけたレッドビーシュリンプ(観賞用の小エビ)という鉱脈が、利益を生まなくなったことで限界を感じたという。

最初は目のついた日本製品を手当たり次第に出品。『AneCan』などの女性ファッション誌で小当たりを繰り返すなか、初のヒットが「ピンキーストリート」なるフィギュアシリーズ。

 「『Terapeak』というebayの売れ筋分析サイトで発見しました。ヤフオクなどで500円で仕入れて、売り値は1000~8000円。商品の知識は皆無ですが、ひたすら出品し続けました。

すると落札者のひとりが海外のSNSで『ピンキーストリートを買えるお店』と、私のショップを紹介してくれたのです。売買数が増えると同時に、『ゴジラの○○モデルが欲しい、探してくれ』などとマニアからの問い合わせも増えてきました」



ネット転売で成功するには“出品者の評価”を上げることが重要なのは国内も海外も同じ。単価の安い商品でも、コツコツと出品数を稼ぐというのがファーストステップとしては大切だが、「些細な問い合わせにその都度応じるのも長く続ける秘訣」とか。

そうなると気になるのが、英語力だが……。

 「文章も会話もまったくできません(笑)。ただ、出品時の商品説明やクレーム&問い合わせって、どれも内容的には一緒なんです。最初だけ、プロの翻訳者にヒナ型を作ってもらってあとはそれを使い回しています。電話で交渉することもたまにありますが、skypeの三者間通訳(通訳者を介する)をebayが用意しているので、それを利用すればいいだけです」

そして、海外向けの転売と聞いて気になるのが円高。それでebayから撤退した人も多いが……。

 「ライバルが少ないからこそ、評価を上げるチャンスだと考えています。そして、“日本人の出品者”というだけで海外からの評価はすごく高い。サービスの質の高さを求められる日本のネット市場では“普通”の評価を受ける程度の商品の状態/発送の速さ/梱包の具合が、海外では『very good』ですから(笑)」

競合の少ない今だからこそ、積極的に出品して評価を稼いでおきたい。