吉田 恒 ヘッジファンドの取引を反映しているとされるCFTC統計の投機筋のNYダウ・ポジションが、2012年11月以来の売り越しへ転落してきた<資料1参照>。投機筋が米株について売り戦略へ本格的に転換に向かう可能性も注目される。


◆NYダウ1万5700ドルという「運命の分かれ道」



 確認できる2010年6月以降で、CFTC統計のNYダウ・ポジションは、基本的に買い越し傾向が続いてきた。売り越しへの転落は、2010年7月、2012年11月などごく一時期だけ。それも小幅な売り越しに過ぎなかった。これは、FRBの歴史的な金融緩和が続くなかで、ヘッジファンドなども基本的に米株買い戦略を展開してきた結果と考えられる。

 ところが、2月に入ってからそんなCFTC統計のNYダウ・ポジションが売り越しに転落してきた。これは、ヘッジファンドなどが、FRBの超金融緩和見直しを受けて、これまで続けてきた米株買い戦略の転換に動き始めた可能性はないだろうか。

※<資料1>はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=594474

資料1

 CFTC統計のNYダウ・ポジションが、2010年6月以降で売り越し転落、ないし買い越しが小幅に縮小した局面は、おおむねNYダウが120日移動平均線を下回ったタイミングと重なっていた<資料2参照>。これは、ヘッジファンドが120日線を売買転換点の目安にしているとの見方と基本的に符合する。

※<資料2>はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=594476

資料2

 さて、そのNYダウの120日線は足元で1万5700ドル程度。2月に入って、一時NYダウが120日線を大きく割り込んだことで、CFTC統計のNYダウのポジションも売り越しに転落した可能性はあるだろう。

 足元で、NYダウは120日線を回復した形になっているが、今後120日線を完全に割り込んでくるようなら、いよいよ米株売り戦略へ本格的に転換する可能性は注目されるところだ。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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