アベノミクスや東京五輪で値上がり期待に沸く都心の不動産。庶民にはとても手が届かないが、「不動産株」なら「仕込みどき」の銘柄が多くあるという。割安株で不動産価格上昇に便乗する方法を専門家に聞いた


◆値動きの軽い小型株なら数倍も夢ではない


土地やマンションは買えなくてもバブルに乗ることはできる! どんなに値上がり期待が大きくても、不動産、ましてや都心の一等地を買うなんて庶民にとっては夢のまた夢だが、「あきらめる必要はない」とはグローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏。

「金融緩和では不動産だけでなく株も値上がりします。不動産と株の両方の要素を持つ『不動産株』の中には、まさに今底値状態にある割安株がごろごろしているんです。特に値動きの軽い小型株なら、数倍の利益も夢ではありません」

 11月の半ばから日経平均株価が急上昇したが、まだ「底値」で拾える株があるのだとか。

「不動産セクターは五輪決定後の急騰の後で調整局面に入りました。11月からの上昇相場で大型株は復活の兆しが見られますが、小型株は完全に出遅れています。これは単なる順番の問題で、'12年末からの上昇相場でも小型株が急上昇したのは'13年の4月以降。これらの銘柄の中にはいつ勢いづいてもおかしくない状態にあるものも多く、割安な水準にある今はまさに『仕込みどき』なのです」(戸松氏)

 なかでも戸松氏が特に注目するのは、マンション分譲中堅のサンウッドだ。

「都心部に大きな土地を保有しており、業績期待は大きいにもかかわらず現状の株価は地を這っています。しかし、この銘柄は不動産市況が活発化すると株価が突然吹き上げる傾向にあり、'12年前半の上昇相場でも4月に入ってからわずか1週間で倍以上に急騰した『実績』もある。今後、再び大爆発する可能性は十分あります」

 首都圏や関西でマンション開発を手掛ける日本エスコンや、投資用物件を販売するシノケンなども、数倍の利益を狙える「爆発力」を秘めた銘柄だという。

 一方、フェアトレードで投資助言業を行っている西村剛氏も割安な小型株として、権利調整ビジネスを手掛けるサンセイランディックと住宅資材卸の北恵に注目しているという。

「サンセイランディックは権利関係の複雑な不動産の問題を解決・調整して価値を高めるというニッチなビジネスを手掛けており、業績も底堅い。こうした銘柄は、市場が活発化してくるとまっ先に見直される傾向にあります。また、北恵は56億円の現預金を保有しているのに対し、時価総額は40億円とキャッシュの額を大きく下回っており、株価は非常に割安な水準。いずれも値動きは軽く、動き出せばあっという間に倍になってもおかしくない」


◆戸松信博氏推薦

<出遅れ小型株>サンウッド(JASDAQ・8903)
●株価620円/目標株価1700円
都心の富裕層向け物件を多く扱うマンション分譲会社。「市況が活気づくと株価が一気に吹き上げる傾向がある」

<出遅れ小型株>日本エスコン(JASDAQ・8892)
●株価131円/目標株価485円
関東での事業を強化中の関西のマンション分譲会社。「中期経営計画が実現できれば大幅な利益増が見込める」

<出遅れ小型株>シノケングループ(JASDAQ・8909)
●株価1774円/目標株価2500円
投資用賃貸物件を扱う。「今は投資用物件がすぐ売れてしまう状況で業績、受注とも好調。株価に割高感もない」

<出遅れ小型株>ワールドインテック(JASDAQ・2429)
●株価637円/目標株価1000円
本業は製造派遣・業務請負だが、「好調な不動産事業が今後の業績に大きく貢献しそうな『隠れ不動産銘柄』」

【戸松信博氏】
グローバルリンクアドバイザーズ代表取締役。個人投資家に投資情報を提供するほか、ファンドの組成運用も手がける

【西村 剛氏】
フェアトレード代表取締役。中小型株式ファンドマネジャー兼アナリストを経て独立。個人投資家の指導に力を注ぐ

写真/産経新聞社
※株価は12月11日時点のもの
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