2013年7月時点の基準地価は、3大都市圏で商業地が5年ぶりの上昇。住宅地も下げ幅を縮め、長く続いた低迷から脱却する日も近い。そこで、来るべき不動産バブル時に有望な投資エリアをプロに聞いた!


◆五輪開催の中心エリアが上昇するとは限らない


アベノミクス, 不動産, 東京五輪 東京都内でこれから「上がる街」「下がる街」を、自ら不動産会社を経営し、不動産投資関連の書籍も手掛ける玉川陽介氏に、統計学に基づきランキング形式で予測してもらった。

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http://nikkan-spa.jp/545727


 これから五輪特需が来るといわれるわりに、中央区はともかくとして、メインエリアの江東区はランク外となっている。

「中央区は人気があるとはいえ、湾岸エリアの晴海はもともとそこまでブランド価値の高い街ではありません。江東区の有明もしかり。湾岸エリアはタワーマンションが多いけど、東日本大震災の際に大ダメージを受けて、いまだ売れ残っている部屋もたくさんありますし、商業施設の充実度もいまひとつという印象。よって、値上がりするにしても、不動産バブルの主役になるとは考えにくいでしょう」

 逆に、青梅や八王子といった郊外エリアは、1980年代のバブルで高騰しすぎてしまったツケを、いまだ支払い続けている状況だ。

「『下がる街』はファンドバブルの最中でも値下がりしており、これからバブルが到来しても復調は難しそうです。予想以上に東京都心の地価が上がって、世間の目が地方に向けられる局面が訪れても、積極投資はおすすめしません」

 人気エリアの地価はもともと高いため、手を出しにくいかもしれないが、今買っておけば土地で2~3割、マンションで1~2割の上昇も期待できるという。

「現状は、まだ金融機関が融資に弱腰ですが、そのうち融資バブルが起これば、爆発的に不動産が買われる状況になるでしょう。この好機を逃す手はありません」

 ちなみに、気になる不動産価格のピークだが、「五輪関連施設の建設終了間際で職人が不足し、民間の新築工事にまで手が回りにくくなることが予想される2018年頃が有力です」とのことだ。

 もし投資するのであれば、そこまでの短期決戦と認識し、出口戦略を練っておくのが得策だろう。投資というより、ひとまず自宅を買いたい場合は、これから始まる値上がりの前、なるべく早い時期に決めたほうがよさそうだ。


【玉川陽介氏】
コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ代表。統計学に明るい不動産アナリスト。『不動産投資1年目の教科書』(東洋経済新報社)を上梓

取材・文/元山夏香
― アベノミクス&五輪で起こる不動産バブルを統計学で予測した!【3】 ―