回り始めると堅いといわれる不動産投資。が、海千山千の猛者たちがはびこる業界だけに、きな臭い話も。悪知恵を働かせて、金脈を見つけろ!


募集賃料をキッチリ把握。物件の想定賃料が出す利回りにダマされない!


 不動産投資を実践するうえで、欠かせないのが物件の相場観。業者は高い想定利回りを掲げて投資意欲を煽るが、数値が現実と乖離していることは少なくない。そこで役立つのが、不動産投資家の玉川陽介氏が作成した「賃料アナリティクス」だ。


 「実際にはいくらの賃料が見込めるのかわかるデータベースがあったらいいなと思い、1年前に作ったのが賃料アナリティクスです。市場に流通している数万件単位の賃貸情報を集約して、 街単位、駅単位で賃料や諸条件を解析。 それをグラフ化しています。購入したい投資用物件があったら、条件を入力すれば『この街はシングル居住者のニーズが高い』『競合になりそうな物件が多くダブつき気味』といった傾向を把握することも可能。さらに、重回帰分析という統計学を用いた計算式で、限りなく正確な物件の適正賃料を導き出すこともできるんです」

 都内のほぼ全エリアを網羅しているという同ツール。試しに不動産業者が公開している各駅の一般価格と賃料アナリティクスの算出額を比較してみる(表参照)。すると、多くのエリアで賃料に1〜2割の隔たりがあった。

 「 例えば、想定利回り12%の投資用物件が1000万円で売りに出されていたとします。想定家賃収入は月10万円なわけですが、算出された〝本当の相場〟は8万円。つまり、その物件の本来の利回りは9・6%というわけです。逆に、算出された〝本当の相場〟が想定家賃よりも高ければ、その物件は買いというわけです」(玉川氏)



玉川陽介氏
玉川陽介氏
作家、不動産投資家。コアプラスアーキテクチャー代表取締役。HPでは9000エリアの賃料を分析した情報を公開。都内は無料で閲覧可能