2013年7月時点の基準地価は、3大都市圏で商業地が5年ぶりの上昇。住宅地も下げ幅を縮め、長く続いた低迷から脱却する日も近い。そこで、来るべき不動産バブル時に有望な投資エリアをプロに聞いた!


◆東京都の地価は現状「バブル前夜」



不動産,アベノミクス,東京五輪 地価が上昇を始めている。要因は、アベノミクスによる景況感の改善に加え、2020年に開催が決定した東京五輪の影響も大きい。

 東京五輪におけるメインエリアは、湾岸エリアの中央区、江東区を中心とした一帯だ。選手村は中央区晴海に置かれる予定で、すでにその晴海では、新築マンションのモデルルームに購入希望者が殺到。今後も「五輪特需」による高騰が予想されている。

「確かに、アベノミクスは株高誘導や不動産業界へのテコ入れに注力しているので、これからの日本に不動産バブルが到来する可能性は高いでしょう」

 そう話すのは、自ら不動産会社を経営し、不動産投資関連の書籍も手掛ける玉川陽介氏。前職は、学生時代に自ら起業した会社で、「統計」のプロとして活躍していたという、異色の経歴の持ち主だ。

 玉川氏によれば、すでに値上がり始めた商業地に対し、住宅地の地価はまだ完全には上向いておらず、「バブル前夜」ともいうべき状況だという。

 であれば、まさに今こそ、自宅や投資用物件を買う絶好のチャンスといえそうだ。そこで肝心なのは、もちろん買う「街」である。

「五輪の波及効果をもってしても、1980年代のバブル時代並みに東京中の地価がことごとく上がるとは、さすがに考えにくいでしょう。実際、ミニバブルといわれた2006~2007年のファンドバブルでも、都内の地価が大きく値上がりしましたが、その上昇率には地域によってかなり大きな差がありました」

 玉川氏いわく、ファンドバブルでは、もともと人気エリアである都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)の地価が、平均で約46%も高騰したという。

 その一方、同じ23区内でも不人気エリアや駅から遠い場所などは上昇が鈍く、さらに郊外エリアでは、むしろ地価が下落し続けた。

 ファンドバブルはリーマンショックによって崩壊したものの、次に不動産バブルが到来すれば、ファンドバブルで上昇したエリアが再び人気化する可能性は高い。

【玉川陽介氏】
コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ代表。統計学に明るい不動産アナリスト。『不動産投資1年目の教科書』(東洋経済新報社)を上梓

― アベノミクス&五輪で起こる不動産バブルを統計学で予測した!【1】 ―