吉田 恒 5月103円までのドル高・円安は8か月連続で一気に進んだ。では、103円を超える円安2幕が始まったら、また数か月連続で110円を一気に超える展開になるかといえば、過去のパターンを参考にすると違うかもしれない。


◆過去の似たケースを参考にすると



 ドルは5月末まで8か月連続陽線引けとなってから一服、方向感のない一進一退が続いてきたが、5月末の終値が100.3円程度だったので、仮に11月末の終値がそれよりドル高になったら、6か月ぶりに月末終値のドル高値更新で、新たなドル高・円安、つまり「円安第2幕」が始まった可能性が出てくる。ただ、過去のパターンを参考にすると、それで「1幕目」のように一気に数か月続くドル一段高が始まるかは、少し別のようだ。

 今回ほどではないが、7か月連続でドルが陽線引けになったのは、1995年7月から1996年1月にかけての局面、そして2000年9月から2001年3月にかけての局面だった<資料参照>。一直線のドル高が一服した後、前者は4か月後、後者は9か月後に、それぞれドルは月末終値高値を完全に更新するところとなった。

※<資料>はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=542143

1990年以降のドル円

 ただ、ともに2か月連続で月末終値ドル高値更新となったところで一段落。その意味では、再開した新たなドル高・円安、つまり「円安2幕」は、必ずしも「1幕」のように数か月連続でドル陽線になるような、いわば一直線の展開とはちょっと違っていた。

 さて、11月末の終値が100.3円より大きくドルが上回ってくると、月足チャートの観点からは、新たなドル高・円安、「円安2幕」が始まった感じになってくる。ただ過去の似たようなパターンを参考にすると、それが「1幕」ほど一気に一直線に進む動きになるかというと、微妙かもしれない。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。